仙台市議会 2020-03-09
令和2年度 予算等審査特別委員会(第11日目) 本文 2020-03-09
1: ※会議の概要
◯委員長 ただいまから、
予算等審査特別委員会を開会いたします。
本日は、
小山勇朗委員より欠席の届け出がありましたので、御報告いたします。
それでは、これより全議案に対する総括質疑を行います。
自由民主党から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
斎藤範夫委員、質疑席に着席〕
2: ◯委員長 発言を願います。
3:
◯斎藤範夫委員 質疑の関係で、資料並びにパネルの掲出をお願いしたいと思います。
まず、
新型コロナウイルス感染症の対応ということで、現在全国的に感染者が増加しております。感染拡大がとまらないというような状況でございます。
その対策に当たって、日本としての課題あるいは自治体としての課題、いろいろありますけれども、本市としての課題について数点伺っていきたいと思います。
3月6日にこの検査、
PCR検査というんですか、これが
公的医療保険の適用対象になったというふうに報道されております。これまでと比較して何が変わったのか、そのことによって期待される効果はどのようなものがあるのか、お示しをいただきたいと思います。
4:
◯健康安全課長 新型コロナウイルス検査につきましては、3月6日から健康保険の適用となりました。また、この検査は、行政検査と同様の観点から行われるものであることから、検査費用につきましても自己負担なしとする取り扱いとされております。
しかしながら、当分の間は、
院内感染防止及び検査の精度管理の観点から、帰国者・
接触者外来及びこれと同等の機能を有する医療機関が実施することとされております。
現状では、仙台市では、帰国者・
接触者外来から依頼のありました検体は全て仙台市衛生
研究所にて検査がなされているところでございまして、大きな変化はないものと考えております。今後、患者が増大した場合には、衛生
研究所の
受け入れ能力を上回る検査依頼が発生することも想定されます。そのような段階におきましては、検査の可能な件数が増大するということでございまして、有効になってくるものと考えております。
5:
◯斎藤範夫委員 この
公的医療保険適用をなぜしたかというのは、行政検査ではかなり限界がある、国民の間にさっぱり検査も受けられないという不満があるんですよ。これを解消するために保険適用させて、民間の
衛生検査所でも検査できるようにするというのが狙いなのに、担当課長がほとんど変わりませんと言ったのでは一体どうなっているのということなんですよね。だから、本市のそういう取り組みの姿勢にどうなんだろうという疑問をついつい持ってしまうわけですよね。
それで、今申しました仙台市の
衛生検査所、これは
臨床検査技師等に関する法律で決まっているわけです。いわゆる
登録衛生検査所。これは今、仙台市内には、いわゆる
PCR検査を行うことができる検査所というのは幾つあるんですか。
6:
◯健康安全課長 市内の
衛生検査所の登録数でございますが、14カ所となっております。また、このうち
PCR検査、いわゆる遺伝子検査を現在行っているとして登録をしているのは4カ所でございます。
7:
◯斎藤範夫委員 登録上は4カ所があるということですから、これから大変なというか、患者数の増加、その前に検査があるわけですけれども、検査のニーズが高まってくれば、当然にこういう民間の
衛生検査所の活用というものが出てくるのだと思います。
今回の騒動というか、この感染症の対応を見ていますと、韓国は検査がスムーズにできて、何で日本ができないんだと。これは私たち自民党で、先週、
東北医科薬科大学の
賀来満夫特任教授のお話を聞く、意見を交換する機会があったんですけれども、その中で教授はおっしゃっていました。韓国ではSARSとかMERSの経験を踏まえて、そういう検査機能を充実したんだということです。
本市の衛生
研究所、これはたしかいわゆる行政機関ということで、以前は
衛生検査所としても登録していましたけれども、現在は行っていないはずです。
この検査のやり方もいろいろあるんだろうと思いますけれども、どうも検査機器が足りないのか、あるいは試薬が足りないのか、あるいは人員が足りないのか、当初お聞きした段階では十分な検査件数をこなすことができないというようなお話も聞きました。こういう問題が起きたとき、やはり衛生
研究所のような、ある
意味社会インフラですよ。私たちの安全・安心を確保するための
社会インフラですよ。この
社会インフラの必要性、そしてそれの充実強化というものがその都度求められているわけですけれども、その問題が過ぎると皆さん忘れてしまって、そういう課題もいつの間にか脳裏から消え去ってしまうということになってしまうわけです。
今回の
新型コロナウイルス騒動を踏まえて、やはり本市としても
社会インフラである衛生
研究所の機能というものをしっかりと強化していく必要があるんだと思いますけれども、御所見を伺いたいと思います。
8:
◯健康福祉局長 衛生
研究所につきましては、感染症が発生するというふうな局面におきまして、正確に、そして迅速に検査を行いまして、適切な医療につなげていくという重要な役割を担っているものでございます。このたびの
新型コロナウイルス感染症におきましても、行政検査の役割を担い、迅速に検査を行っているところでございます。
これまでも衛生
研究所につきまして、その機能を維持強化していくということのために、備品の更新でありますとか、購入でありますとか、そのようなことに努めてまいったわけでございますけれども、引き続き衛生
研究所の機能が維持強化できるように努めてまいりたいと存じます。
9:
◯斎藤範夫委員 次に、先週、我が会派の
菊地崇良委員から質疑しましたけれども、これから新しい患者数の増加に伴って、新しい場面になる可能性があるということで、その段階でのいわゆる専門病床の確保が重要であるということでございます。
その専門病床の前に話をしますと、どうも知事あるいは市長の発言、あるいは県の
ホームページ、あるいは本市の
ホームページを見ていますと、一体これは県と市の
新型コロナウイルス感染症の対応について、県と本市の役割分担がどうなっているんだろうと。どうも県が主体的にやっているイメージが拭い去れないんです。それは、その説明の仕方もあるんだろうと思いますけれども、県と市の役割分担、これはどういうふうになっていますか。
10:
◯健康安全課長 感染症法の位置づけでは、
感染症指定医療機関の指定など、都道府県が一体的に行うべき事務以外は、県と保健所設置市が同様の立場に立って処理すべきこととされています。したがいまして、仙台市は仙台市内、宮城県は仙台市以外の事務を処理しております。
一方で、本市を含む二次医療圏は、仙台市と県の
塩釜保健所管内が含まれていること、また市域外の方が市内の医療機関を受診することも多いことから、現状としては市と県が連携して取り組んでいるところでございます。
11:
◯斎藤範夫委員 先週の
菊地崇良委員の質疑に対して、課長は病床確保の点について、複数の病床確保を図るべくというか、複数の病院の病床が確保される見込みというような話をされたと思うんですよね。
ところが、宮城県知事の記者会見を見ますと、もう2月25日の時点でこのようなことを言っています。さっき言った検査機関をさらにふやすように、また
感染症指定医療機関以外に患者を受け入れてくれる病院を現在調整しているところです、
感染症指定医療機関以外の病院についても現在複数の病院が協力してくださることになっています、3病院協力してくださることになりました、したがって七つプラス3で10の病院が協力してくれますというふうに言っているんですね、2月25日時点で。それから何日たっていると思うんですか。先週の答弁で複数って、余りにもその抽象的な表現ですよ。知事はみずから言っているんですよ、こういうふうに具体的な数字を出して。
この
新型コロナウイルス感染症問題に対して、県と市の熱意がどうなんだろうと。県のほうが、知事がみずから具体的な数字まで出して答弁している。我が市の担当課長は複数と言っている。もう少し踏み込んだ答弁をしていただかないとだめじゃないかな。本当に県にお願いしっ放しじゃなくて、主体的に市も取り組んでいるんだと言うんだったら、少なくとも知事が言っているようなこと以上のことを、もう既に2週間以上も経過しているんですよ。こういうことをしっかりと示していただいて、本市としてもこの問題に、今はできるだけ、学校、企業等いろいろある、あるいはイベントの自粛とかということで感染拡大を何とかして抑え込もうとしているわけだ。しかし、いざというときにはどうするんだと。やはり病床を確保していかなければならないんだと、こういう問題があるわけですから、この問題に本市としてもしっかり取り組んでいるんだと、こういうことをやはり、メッセージを出すべきではないのかな。そして、市民の皆さんに安心していただきたいと。これは、市長みずから私は発信すべきじゃないのかなと思っているんですよ。隣の知事が言っているんだから。いかがでしょうか。
12:
◯健康安全課長 病床の確保につきましてですけれども、2月25日の
知事記者会見で3カ所というお話がございましたけれども、仙台市でもそれ以前より病床確保の調整は続けておりますし、その3医療機関のうちの一つは仙台市が調整にかかわったものでございます。
ちなみにこの調整の仕方でございますけれども、2月3日の
新型インフルエンザ等対策医療機関専門部会でございます。こちらにおきまして、その後の医療体制を検討したわけでございますが、その後につきましても、担当の調整の窓口を設けまして、そちらと電話、メール等で連絡をとりつつ調整を続けているという状況です。現在、そちらの医療機関につきましては、入院病床の確保ということで協力依頼を既に行っておりまして、済みません、前回の答弁でございますけれども、幾つか前向きな御回答を頂戴しているところでございます。
13:
◯斎藤範夫委員 この答弁でも納得できないですね。知事が具体的に数字を挙げて言っているんだ。あれから2週間も経過しているんだから、仙台市が一体何をやっているのと思われてしまいますよ。時間があったら、またやりましょう。
次に行きます。
新規事業で、歩こう動こう脱
メタボプロジェクトというものがございますけれども、この
プロジェクトの背景と事業概要をお示しください。
14:
◯健康政策課長 本市では、市民の
メタボリックシンドローム該当者の割合が政令市の中でも高く、健康寿命の延伸に向けてはその改善が必要と考えております。
メタボは、日常的に歩くことなど、体を動かすことで予防、解消の効果が期待できますが、本市では市民の一日当たりの歩数が全国平均を下回り、またその歩数も減少傾向にあるのが現状でございます。
これまで、歩数増加に向けて、
まちなか歩数表示補助事業などを行ってきたところでございますが、新年度は広く市民が参加する
ウオーキングイベントを新たに開催するなどして、歩行の重要性の啓発や
きっかけづくりなど、歩くことの実践と定着に向けた取り組みを強化するものでございます。
15:
◯斎藤範夫委員 本市のメタボの特徴を捉まえて新規に取り組むということで期待するところでありますけれども、メタボ指数は右肩上がり、歩行指数は右肩下がりという現状のようですね。しかし、その新規事業でもってメタボ解消ができるのでしょうか。その辺の期待を込めて答弁をお願いしたいと思うんですが。
16:
◯健康政策課長 メタボ解消を含めた
健康づくりは、市民お一人お一人が自覚を持ってみずから取り組んでいただくことが大切であると考えております。新年度は、メタボ対策として、まずは歩くこと、動くことに着目し、
プロジェクトを立ち上げることで、その重要性の啓発、またその
きっかけづくりなどを進め、市民に日常的に歩く習慣の浸透を図ることで、メタボの予防や解消につなげてまいりたいと考えております。
一方、メタボの予防、解消には、運動とあわせて食生活の改善も重要であり、市民の健康的な食生活の実践に向けた情報発信などの取り組みもあわせて進めてまいります。
17:
◯斎藤範夫委員 予防医学では、一次予防、二次予防、三次予防という言葉があるようですけれども、この一次予防、二次予防、三次予防について、お示しをいただけますか。
18:
◯健康政策課長 国の21世紀における
国民健康づくり運動、健康日本21によりますと、一次予防とは生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病を予防すること、二次予防とは
健康診査等による早期発見、早期治療、三次予防とは疾病が発症した後、必要な治療を受け、機能の維持、回復を図ることとされております。
19:
◯斎藤範夫委員 そうしますと、先ほど御説明いただきました脱
メタボプロジェクトというのは、一次予防というふうに理解してよろしいですか。
20:
◯健康政策課長 委員おっしゃるとおり一次予防でございます。
21:
◯斎藤範夫委員 一次、二次、三次というもののほかに、近年ゼロ次予防という言葉が出てまいりました。このゼロ次予防というのは、先ほど、歩こうが、個人の意識啓発だと言いました。個人に働きかけるのではなく、個人を取り巻くさまざまな環境を改善することによって予防しようというのがこのゼロ次予防なんですね。それで、ここは序の口でございますので、ゼロ次予防、私が言ったので正しいですか。
22:
◯健康政策課長 ゼロ次予防とは、現在のところ、国などによる明確な定義はなされておりませんけれども、例として、先ほど委員おっしゃったように、地域における
公共交通機関や公園の状況、サークル等の社会活動の活発さなど、地域の環境要因が生活習慣、ひいては健康に影響を及ぼすとの観点から、環境改善に取り組むことなどがあるものと認識しております。
23:
◯斎藤範夫委員 そこで、ちょっとパネルを出させていただきたいのですが、家の近くに
生鮮食料品店が全くないと感じている高齢者の
認知症リスクというのは、家の近くに
生鮮食料品店があると感じている高齢者の約1.7倍であると言われておりまして、このような研究成果を千葉大学の
研究グループなどが発表しました。いわゆる買い物難民は
認知症リスクが高いということですね。ですから、泉区の地域要望がございましたね。そのようなことはまさしくこういう根拠に基づいているものなんですね。
ここでパネルを出させていただきました。
この社会環境の要因の中に、いわゆる社会参加というものがあります。社会参加していることによって、介護予防との関係においてどのようなことがあるかというものです。参加組織によっては、要介護認定の発生リスクに大きな開きがあると言われております。
皆さん、自分のかかわっているところで見ていただければよろしいんですけれども、これは実は千葉大学の教授が文科省で説明した資料でございますけれども、いわゆるさまざまな社会参加のうち、
スポーツグループへ参加している方が最も要介護状態になりにくいと。スポーツだと0.66、何もしていない人は1ですよ。それに対して、
スポーツ組織、
スポーツグループに参加している人は0.66、それから趣味は0.75、町内会は0.85ということで、そういう社会参加をすることによって、その頻度が高くなればなるほど要介護リスクが下がるというものでございます。
そこで、せっかくつくりましたので、どなたかに感想をお聞きしたいと思いますけれども、私と同じように高齢者の仲間入りをした藤本副市長にお尋ねをしたいと思います。
24: ◯藤本副市長 ただいま示していただきました資料、つい右のほうに目が行ってしまうところがございますけれども、この表からしますと、スポーツが要介護状態になるリスクを下げると、こういう点では非常に有意義な資料というふうに見させていただいております。メタボ予防における歩くことと同様、
健康づくりでの体を動かすことの重要性が示されているのではないかと考えるところでございます。
また、スポーツはもとより、趣味、町内会といった地域における
コミュニティーで人と人とのつながりが密であることが、市民の健康面でもよい影響につながる可能性が示されているものと受けとめております。
そのような観点から、市民による地域でのさまざまな交流や活動の活性化の重要性を改めて認識いたしたところでございます。
25:
◯斎藤範夫委員 このパネルをごらんになってお気づきの方、いらっしゃると思います。右側のほうで気にされている方がいらっしゃれば、それは改めて私のほうにお問い合わせいただければ御説明したいと思いますけれども、私のほうは左側のほうに着目しているわけでございまして、スポーツ、趣味、もう一つ町内会。この
町内会活動への参加が、要介護のリスクを下げるということが明らかになっておりまして、ぜひ町内会の活動について、さまざま御苦労されております市民局長に感想をいただきたいと思います。
26: ◯市民局長 町内会の活動に御参加されている皆様方は、御自分たちの住んでいらっしゃる地域を少しでもよいものにしたいとの思いのもと活動いただいておりますが、地域のさまざまな声や考えを一つにまとめる、調整するなど、御苦労も多いものと考えております。
そうした中、今年度実施いたしました
町内会役員担い手講座では、想定を上回る579名もの皆様の御参加をいただくなど、地域づくりのこれからについて、課題について話し合いたい、そして本市に根づく
町内会活動をつなげていきたいという熱意のあらわれと感じたところでございます。
お示しいただいた
町内会活動への参加が介護予防にも効果的であるとのデータは、日ごろから
コミュニティー活動を支援する立場として大変心強いものがございます。今後とも市政の重要な一翼を担う
町内会活動について、連携、支援に努めてまいりたいと存じます。
27:
◯斎藤範夫委員 大変丁寧な感想を述べていただきまして、ありがとうございます。ぜひ町内活動、その支援ということで、このようなデータも活用しながらお取り組みいただきたいなというふうに思います。
今、ゼロ次予防ということでお話をさせていただきました。私たちの周りの環境、それはいろんな環境があると思いますけれども、個人が努力することも必要でしょうけれども、環境を変えることによって
健康づくりができるんだというのがこのゼロ次予防でございまして、実は国の計画、健康日本21でも、その目標に健康格差の縮小を掲げております。健康格差というと、ついつい所得格差と健康格差というようなことで思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、所得格差ではなくて健康格差でございます。この健康格差の縮小、これに向けてゼロ次予防の考え方を踏まえ、データに基づく取り組みというものが今全国的に始まっています。
これがまた、資料を出させていただきます。この言葉は市長さんもお聞きになったと思います。EBPM、後ろの方もおわかりかとは思いますけれども、このEBPMというのはEvidence─based Policy Making、根拠に基づく政策形成。内閣府は昨年、政策に基づく政策立案というようなことで、このEBPMの取り組みを推進することを表明しております。このEBPMで健康なまちづくりというのが、今のトレンドになりつつあるのではないかというふうに思います。
そういう意味でも、本市でも根拠に基づく政策形成、これが大事だと思います。これはまた後ほども出てまいりますので、ぜひこのEBPMでゼロ次予防の取り組みを進めていただきたい、そのような思いでございます。そういう意味で、これは
健康福祉局長にお尋ねします。
28:
◯健康福祉局長 本市におきましては、第2期いきいき
市民健康プラン後期計画を策定いたしまして、これに則しながら、1次予防の観点で取り組みを進めているわけでございますけれども、このプランの中でも、市民の
健康づくりを支える社会環境の改善、整備ということを取り組みの柱と位置づけまして、歩きやすい環境づくりなどを進めることとしております。その意味では、ゼロ次予防の観点も取り組みながら進めているということでございます。
プランの策定をしたのが平成30年3月とまだ新しい試みでもございますし、この分野はその対策の効果があらわれるまでには長期間を要するという難しさもございますが、関係データを分析して、それを市民の皆様と共有しながら、根拠に基づく取り組みを進めるという視点は大変重要なものというふうに考えております。
今後、他の自治体の動向にも留意をし、さらに学識経験者や関係機関等で構成する
健康づくり推進会議においてさまざま御意見を伺ってまいりますとともに、庁内にも健康にかかわるデータというのはいろいろあろうかと思います。関係部署との連携を深め、庁内の関係データの把握にも努めながら、効果的な取り組みとなるよう努めてまいりたいと存じます。
29:
◯斎藤範夫委員 政令市でも、福岡市、神戸市、名古屋市、それから新潟市でしょうか、既に取り組みあるいは取り組もうとしております。ぜひ本市においても、せっかくの
ビッグデータを持っているんですよ。この
ビッグデータを単発的に使うだけじゃなくて、これを関連づけて使うことによって、こういうゼロ次予防の取り組みが可能となるということですので、ぜひお取り組みをいただきたいと思います。
話を変えまして、次に基金の話に触れさせていただきたいと思うんですが、本市でも多額の基金を持っております。私が議長に就任したとき、ちょうど国の
経済財政諮問会議で自治体の基金の問題が取り上げられていました。新たな埋蔵金じゃないかと。国は地方交付税という形で何とか地方にお金を出しているのに、自治体は基金という形でため込んでいると、これがもうバブル期を超えてかなり増加しているのではないかという話があったんですね。
日本経済新聞の報道を見ますと、全国の例えば
財政調整基金を見ると、
財政調整基金が全国で最も大きいのが大阪市、その後2番目から9番目までは東京の23区のうちの区なんですね、特別区。そして、10番目に何と仙台市がエントリーしているんですよ。それでこの議長さん方と話したときに、素直に受け取っていいかどうかわかりませんけれども、仙台市さんは随分お金を持っているんですねなんて言われましたよ。一方で、仙台市は震災復興で大変なのに、随分余裕があるんですねという話も伺いました。
そういう意味で、まず
財政調整基金について触れさせていただきますと、これは多分指摘されたときが一番大きかったと思うんですけれども、まず現在どのくらいあるかという話と、それからそもそもその目的は何ですか。
30:
◯財政課長 財政調整基金は、年度間の財源調整等のため条例により設置されているものでございまして、本市におきましては決算剰余が生じた場合に、その一部を後年度に備えて積み立てつつ、歳入の減少や歳出の増加により一般財源に不足が生じた場合に取り崩すことを基本に活用しております。
なお、
財政調整基金の平成30年度末残高は247億円となっております。
31:
◯斎藤範夫委員 当時の
マスコミ報道によると、総務省では自治体のほうに照会をかけたということなんですね。多分仙台市もそれなりに説明をしたと思うんですが、総務省に対してどのような回答を出したのでしょうか。
32:
◯財政課長 平成29年5月の
経済財政諮問会議等の場において、地方の基金残高を理由とする地方財源の削減に関する議論が生じたことなどを背景として、総務省による全
地方公共団体の基金の
積み立て状況等に関する調査が実施されたところでございますけれども、それに対して具体的なその調査内容といたしましては、基金の残高や積み立ての考え方、今後の増減見込み等に関する調査となっておりまして、本市におきましては平成28年度末における残高とともに、決算状況を踏まえ、可能な範囲での積み立てを行っていることや、今後は残高の減少が見込まれるといった回答をしたところでございます。
33:
◯斎藤範夫委員 この残高が多いか少ないかという話は、かなり感覚的なものだと思うんですよ。根拠はないと思う。当時、全国市議会議長会あるいは全国市長会でもこれに御一緒に取り組みまして、財務省の話をはねのけたという経緯がございますけれども、
財政調整基金のほかに特定目的基金というのが本市にございますね。これがやたら多いんですけれども、この内訳と残高をお示しいただけますか。
34:
◯財政課長 本市の特定目的基金につきましては、その他特定目的基金としましては10基金ございまして、平成30年度末の残高といたしましては1074億円となっております。
35:
◯斎藤範夫委員 まあ、いいです。私が話すと時間がなくなっちゃうのでお尋ねした次第なんですけれども、この中に、平成30年度末ということで、公共施設保全整備基金というのがございますよね。これはどういうものですか。
36:
◯財政課長 公共施設保全整備基金は、公共施設の長寿命化に関する事業の推進及び計画的な更新を図るための基金ということで設置しているものでございます。
37:
◯斎藤範夫委員 これも後から出てまいりますけれども、ところでこの市役所庁舎の整備のための基金というのがあったはずなんですけれども、これはどうなっていますか。
38:
◯財政課長 平成30年8月の市庁舎、市役所本庁舎建替基本構想策定を契機に、本格化する建てかえに向けての事業や、区役所庁舎の老朽化対策等に係る財源について、よりわかりやすい形で市民の皆様にお示しするため、平成31年4月に新たに市庁舎整備基金を設置したものでございます。
39:
◯斎藤範夫委員 残高は幾らですか。
40:
◯財政課長 残高としましては、本調査整備期間中の当面の財源を確保する観点から、約123億円の規模としたところでございます。
41:
◯斎藤範夫委員 本庁舎の整備に当たっては、起債は活用できるんですか。その充当率は幾らですか。
42:
◯財政課長 本庁舎整備につきましては、一般単独事業債が活用可能となってございまして、その充当率は75%となってございます。
43:
◯斎藤範夫委員 そうしますと、本庁舎の基金が123億円ということは、充当率を逆算しますと、本庁舎の整備として500億円を見込んでいるということになりますよね。つまり、本来こういう公共施設は世代間の負担を平等にするということが求められるわけですよね。しかし、充当率が75%なのでどうしても頭金が必要だと。おうちで言えば、お父さん、うちを建てたいんだけれども頭金が足りません、ぜひ支援してくださいというような話がありますけれども、頭金としてのこの基金というふうに理解してよろしいですか。
44:
◯財政課長 現役世代が負担する部分の資金ということで、こちらの基金のほうの積み立てを行っているところでございます。
45:
◯斎藤範夫委員 そうしますと今度、市役所本庁舎の事業費というのは一体幾らなんだと、どうもはっきりしない。これは個人でうちを建てるあるいはマンションを買うという場合、どうしても予算というのが大事になってきますよね。子供から相談を受けたときに、あなたの収入で返せるような金額のおうちを建てなさいよ、規模のおうちを建てなさいよ、マンションを買いなさいよと、親だったらそういうふうに言いますけれども、公共事業の場合、特に本庁舎の場合、一体幾らかかるかさっぱりわからないと言ったら語弊がありますけれども、現段階では幾らと見込んでいるんですか。
46: ◯本庁舎建替準備室長 本庁舎建てかえの整備費用につきましては、基本構想の時点ですが、複数の整備パターンを検討いたしまして、395億円から425億円とお示しをしておりました。
その後、基本計画の策定に向けて、議会での御議論やいただいた答申に加え検討委員会の御意見などを踏まえて、具体的な整備内容の検討を進め、現在これに基づく整備費用の算定を行っているところでございます。
47:
◯斎藤範夫委員 395億から425億円ということですね。これで本当にできるんですか。私の経験からいくと、こういう箱物というのは、できたときは数倍とは言わないけれども、1.数倍になっているケースがよく過去はありました。そういう意味から、本当にこの金額でできるのかと。今後見直す予定はないんですか。いかがですか。
48: ◯本庁舎建替準備室長 現在、算定しております基本計画での整備費用の算定に当たりましては、働き方改革に伴う建設業の週休2日制の導入ですとか、物価の変動など、社会情勢の変化に伴う影響のほか、検討委員会の御意見なども踏まえた仕様の見直しなど要素も含まれておりますことから、基本構想と比較して増額になるという見込みとなってございます。
49:
◯斎藤範夫委員 結局、そのステップ、ステップで、構想、計画、設計という段階で、どんどんふえることになるんじゃないですか。一体幾らかかるんだと。さっき基金としては123億円あるので頭金としては十分だと。しかし、膨らんでいったら、頭金だって足りなくなってしまう。この庁舎の基金というのは、本庁舎だけではなくてほかの区役所庁舎とか、そういうところも含んでいるわけですから、具体的にいつごろそういう見直しが行われるんですか。
50: ◯本庁舎建替準備室長 現在、基本計画を検討している段階でまずは精査をさせていただいた上で、その後、基本設計及び実施設計の段階で整備費用の見直しなどを随時していきたいと考えてございます。
51:
◯斎藤範夫委員 しかし、さっぱり先が見通せない中で、この行政というのは事業決定をして進んでいくんですね。これは市民からしたら非常に恐ろしいですよ。一体幾らかかるんだと。個人に当てはめたら、どんどん事業費が膨らんでいって、うちを建てたときにはもう、1.5倍になったといったら大変なことですよ。返せなくなってしまいます、借金。そういうことでいいのかなと私は思うんですけれども、これからその事業費適正化というようなお話がありましたけれども、具体的にどういう取り組みを進めていくんですか。
52: ◯財政局長 本庁舎の整備費につきましては、施設機能や規模、事業手法等の精査によりまして、可能な限りコストの縮減を図ることで、まずは現在想定している整備費に近づけるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
その上でなお整備費が現在の想定を上回る場合につきましては、事業期間の精査による事業費の平準化はもとより、優先度を踏まえた予算のさらなる厳選重点化や基金の一層の効果的な活用を初め、さまざまな財源確保の方策を総動員することで事業の着実な進捗を図ってまいりたいと存じます。
53:
◯斎藤範夫委員 長期間にわたる計画でございまして、私も目の黒いうちに新しい庁舎を見ることができるかどうかわかりませんけれども、ぜひ将来というか、子供たちのためにしっかりした取り組みをお願いしたいと思います。
先ほど、基金が頭金という話で出しました。ところでもう一つの話題になっている音楽ホール、先日二百何十億円というような話が出ていましたけれども、この音楽ホールをつくろうとした場合、起債は充当できるんですか、充当率は幾らですか。そして、頭金というのはどこにあるんですか。
54:
◯財政課長 音楽ホールにつきましては、今担当局にて施設機能、規模、それから事業手法等を比較検討している段階であり、まだ整備内容は具体化しておりませんが、公共施設として市のほうが建設する場合には、本庁舎と同様に一般単独事業債を活用することとなりまして、その充当率は約75%となってございます。
それから、こちらの音楽ホールの整備に関しては、現在のところ基金等への積み立ては行っていないところでございます。
55:
◯斎藤範夫委員 そうしますと、熟度の問題なんでしょうけれども、音楽ホールを整備しようとしたって頭金すらないという状況だとわかりました。これが例えば整備費が200億円だとしますと、頭金として50億円必要なんですよね、そういう計算になりますね。50億円を捻出するというのはなかなか大変なことだと思いますけれども、そのことはまた触れさせていただきます。
音楽ホールの話なんですけれども、市長は代表質疑等の答弁で、この検討中の音楽のことを文化推進拠点というような言葉であらわしていますね。文化推進拠点、私だったらとっても恥ずかしくて言えないですけれども、よくこんなことが言えるもんだなと思います。
この懇話会報告書、昨年の3月に提出された報告書の中で、確かに文化推進拠点というような言葉がありますよね。ところで、この細かい報告書を策定するに当たっての委員の中に、芸術家も多分いるんでしょう。文化芸術の拠点と言っているんだから、文化の方、芸術の方もいらっしゃると思うんですけれども、ところで宮城県芸術協会というのがあります。この宮城県芸術協会の方も委員に入っているんですか。
56: ◯文化スポーツ部参事兼文化振興課長 宮城県芸術協会の方は、音楽ホール検討懇話会の委員としては入ってございません。
57:
◯斎藤範夫委員 宮城県を代表する団体、芸術の団体なのに入っていないんだ。へーと思いますね。最初から音楽ホールありきで話をしていて、入り口は音楽だったのが、出口では文化芸術と随分風呂敷を広げたというふうに私は思っているんですよ。
ところで、この文化というときに、市長は文化推進拠点とおっしゃった。この文化推進拠点の文化というのは、どのようなものを市長は考えているのですか。
58: ◯文化観光局長 文化の定義ということになりますが、かなりこれは幅広いものだというふうに考えております。例えば、芸術文化とか、食文化とか、○○文化という感じで、文化一般のほうにかなり広い、文明と対比して文化という使い方についてはかなり広い使い方があろうかと思います。
一方、文化芸術というふうに言った場合については、文化及び芸術というようなことが多いというふうに考えておりまして、本市で行いました調査の報告書には、文化芸術の拠点という使い方をしておりますが、これについては法律のほうに基づいて、法律の劇場法に、劇場、音楽堂等は、その文化芸術を継承し、人々がともに生きるきずなを形成するための地域の文化拠点であるというような言い方をしておりますので、それを踏襲して文化芸術の拠点というふうにさせていただいたところでございます。
59:
◯斎藤範夫委員 文化といったときは、今局長が言ったように非常に幅広いんですよね。ある意味人間の知的な思考、行動様式であるとも言われておりまして、非常に幅広いんですよ、文化、芸術。文化はこんなに広かったら、芸術はこのぐらいなのかな。そのうち音楽はこのぐらいじゃないですか。それをもって音楽ホールをつくる、音楽ホールでこんなことを全部やりますみたいなことを言っては、私だったらとても恥ずかしくて言えないなと思います。
そして、法律があるということで、法律をつかさどる文化庁で、芸術文化と言っているのね。芸術文化とは、音楽、演劇、舞踊、映画、アニメーション、漫画等の芸術文化と言っています。芸術文化といっても非常に幅広いんですよね。
さてさてそれで、ところで我が市、本市の文化行政を考えたときに、文化芸術に関する計画、条例、審議会、このようなものはどうですか、どうなっていますか。
60: ◯文化観光局長 本市では、これまで音楽分野におきましては、仙台国際音楽コンクールや仙台クラッシックフェスティバルなど、それから演劇分野におきましては10-BOXを中心とした演劇の都、劇都仙台の取り組み、また文学の分野では仙台文学館における各種の展示や講座など、これら三つの分野を文化振興の大きな柱としてきたところでございます。
本市におきましては、文化振興に関する指針を平成18年度に策定しておりますが、その後の文化芸術を取り巻く状況の変化を踏まえ、本市の文化振興の方向性の示し方について改めて検討してまいりたいというふうに考えております。
61:
◯斎藤範夫委員 宮城県では、計画、条例、審議会、全部持っていますよ。それでああいう議論がされているんだ。本市ではそういうものもないまま議論されていますよね。
ちょっと時間がなくなってきたので話を急ぎますと、さきの委員会で事業費と運営費が示されました。財源については先ほどの話があります。しかし、運営団体というものはどういうものを考えているんでしょうかね。
62: ◯文化スポーツ部参事兼文化振興課長 運営団体につきましては、これからいろいろな事業手法を検討してまいりますので、PFIの場合はこういう団体、普通に公募していく場合はこういう団体、一般的には管理団体は市で直営をするか指定管理者を選ぶか、指定管理者を選ぶ場合にはPFIとかで選べる場合もありますし、公募、非公募によってその団体をそのまま選ぶ場合もあると思いますが、こうした事業手法をいろいろ選ぶ中で検討してまいりたいというふうに考えてございます。
63:
◯斎藤範夫委員 この音楽ホールの事業としての決定というのは、いつどこで行うことになるんですか。
64: ◯文化観光局長 音楽ホールにつきましては、国の補助事業ということでもありませんので、いつこの事業決定、事業認可がおりるのか、そういったことはないというふうに認識しております。今後、その基本構想や基本計画、設計、着工、そして設置条例の制定などの段階をこれから踏んでまいりますが、各段階において施設の機能や規模、事業手法、運営手法、また予算などについても、本市として意思決定を行っていきながら、議会にお諮りして進めていくと、そのように認識しております。
65:
◯斎藤範夫委員 はっきり言って何も決まっていないということですよね。
先ほどEBPMという話をさせていただきました。内閣府も昨年からEBPMの取り組み、推進ということでうたっています。この音楽ホールについても、ぜひ御指摘された意味もありますけれども、エビデンス、合理的根拠、これに基づいた政策を進めていくということが大事だと思うんですよ。ぜひそういう意味で、このEBPMに基づく取り組みを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
66: ◯文化観光局長 音楽ホールの取り組みに当たりましては、委員御指摘のEBPM、そういったことも重要ということを考えてはおりますが、文化というところになりますと、なかなか数値化するといったところも難しいものというふうに考えております。その両面を考えつつ、無駄にならないような仙台ならではの特色のある音楽ホール、そういったものを目指していきたいというふうに考えております。
67:
◯斎藤範夫委員 内閣府ではこのEBPMに当たって、その場限りのエピソードに頼るのではなく、合理的根拠に基づいて政策を進めるべきだと言っているんですよ。ぜひそのことを理解していただきたい。
ここで1点だけ聞きますけれども、市長。市長の答弁で私全然わからないんだけれども、生音とポップスはどう違うの。
68: ◯文化観光局長 生音とポップスの音、ポップスに向いたホールということでございましょうが、誤解を恐れずにあえて申し上げるとすれば、電気音響を駆使するというのがポップスということであり、電気音響に頼らないというのが生音ということで、それが新県民会館、それから仙台市のホールの大きな違いであろうというふうに考えております。
69:
◯斎藤範夫委員 よくわかりませんね。例えば、アカペラで歌ったらこれは生音で、マイクを使ったらポップスと、そういうふうに理解してよろしいんですか。
70: ◯文化観光局長 先ほど私が申し上げましたのは、あえて誤解を恐れずに言えばということでございまして、厳密に言えば、例えばウイーンの少年合唱団みたいなものは当然生音を追求するということになりましょうし、御例示というか、御指摘のありましたようなカラオケということになりますと、やはり電気音響に頼って、例えばエコーなどの装飾をつけていくということになりますので、むしろポップスとかに向いたホールのほうが適当であるというふうに考えております。
71:
◯斎藤範夫委員 よくわかりません。
これは音楽ホールについていろいろ聞いてまいりましたけれども、どうもさっぱり決まっていないことが多くて、見えないことが多いと。そういう中で、宮城県では新県民会館をつくるということで、これは市長、知事との話し合いをしないことによって、知事が業を煮やして、つくるぞということで、新県民会館を宮城野区につくるということを決めました。これはやはり仙台市にとって大変ありがたい話ですよ。ルックイーストを、宮城野区に文化施設をつくるとはすばらしいことですよ。こういうことは市長の成果だと思う。郡市政の最大の成果ですよ。ぜひせっかくこういうふうに県が先行してやっているんだから、仙台市としてはじっくり考えて取り組むのも一つの手法、それが望ましいと思いますが、いかがでしょうか、市長。
72: ◯市長 御指摘がございましたように、宮城県におかれては宮城野区の医療センター跡地に県民会館を移転新築するということでございまして、今後基本構想に取りかかると伺っているところでございます。
本市の音楽ホールの基本構想に策定に当たりましては、新県民会館の検討状況も十分に見きわめながら、両施設がこの地域において相乗効果を発揮できるように、県とも整理を行うなど、丁寧な進め方を心がけて、音楽の都、楽都の拠点としてふさわしい特色のあるホールを目指してまいりたいと存じます。
73:
◯斎藤範夫委員 市長は昨年の定例記者会見で、県議会議員選挙の後でしたけれども、宮城県議会議員と仙台市議会議員の選挙期日の統一に取り組むと表明されました。一体これまでどういうことを行って、これからどんなことを行おうとしているのでしょうか、お尋ねします。
74: ◯市長 昨年の10月に執行されました宮城県議会議員選挙の投票率が34.8%でございました。仙台市内におきましては30.35%という大変低い投票率でございまして、その件につきまして定例記者会見で尋ねられて、その際に東日本大震災以降、仙台市議会議員選挙も、宮城県議会議員選挙も、全国統一の選挙とは時期を異にしてそれぞれ行っているというふうなことも一因ではなかろうかと、私の認識と思いを申し述べたものでございます。
ことしの1月に市議会、県議会、それぞれ両議長が選挙日程の統一に向けて初の協議をされました。このことは意義深いことと受けとめておりまして、私といたしましても今後両議会の動きというのを注視してまいりたいと存じます。
75:
◯斎藤範夫委員 そうしますと、市長としては、そうあったらいいなという思いを簡単にお話しされ、あとは県議会なり市議会でやってちょうだいという話でしょうか。なかなか言葉の重さというものがあるんではなかろうかなと思います。
時間も押してまいりましたので、まとめて伺います。
次、(仮称)勾当台ビジョンの策定と本市の施策との関連でございます。この勾当台ビジョンを何で今さらつくる必要があるのかと思うんですよ。何で今さらつくるの。
76: ◯まちづくり政策局長 地域間競争が激化する中にありまして、本市が将来にわたって活力やにぎわいのあふれる都市であり続けるためには、経済や交流の中心舞台となる都心全体の魅力や価値を高めていくことが重要でありまして、その中で勾当台エリアは仙台駅周辺と並ぶにぎわいの拠点を目指すべき地区であろうというふうに認識をしているところです。
この地区では現在、市役所本庁舎の建てかえや勾当台公園の再整備、それから地権者の皆様方と協働で行っております定禅寺通の活性化など、この地区の将来を形づくるような重要な取り組みが動き始めているところでありまして、これらを有機的に結びつけて、都市機能向上を図るための指針として、(仮称)勾当台ビジョンを策定するものでございます。
77:
◯斎藤範夫委員 さっぱりわからないですね。だってもう本庁舎建てかえが進んでいるではないですか。計画ね、進んでいますよ。そして今さらそれらを含めたビジョンをつくるって、これは後先、順番が逆だと思いますよ。
一応、参考までに聞きますけれども、この仮称、何でこれが仮称なのかわかりませんけれども、後で名前が変わるんでしょうか。この(仮称)勾当台ビジョンと他の施策との関係、本庁舎建てかえ、定禅寺通活性化、勾当台公園再整備、せんだい都心再構築
プロジェクト、都市計画マスタープランと五つの施策、まとめてお尋ねします。
78: ◯まちづくり政策局長 勾当台ビジョンにつきましては、今いろいろと御紹介のありました本庁舎建てかえ、それから定禅寺通活性化、都心再構築など、関連する事業を念頭に置きながら、このエリア全体のにぎわい創出に向けた取り組みの指針をビジョンとして取りまとめるものでございます。
新年度に予定をされております市役所本庁舎建てかえの基本設計でありますとか、勾当台公園再整備の基本構想はもとより、現在策定作業を進めております新総合計画あるいは次期都市計画マスタープランなどにも反映していきたいというふうに考えております。
79:
◯斎藤範夫委員 まとめて聞くというのは、これ一つ一つについて関連施策として答えてほしい、まとめてお尋ねしますよという意味ですよ。ちゃんと答えてくださいよ。
80: ◯まちづくり政策局長 それぞれ取り組みがなされているところでございます。
例えば、定禅寺通活性化では、仙台駅周辺と並ぶような都心全体の回遊性の向上と活力を創出する取り組みでございますけれども、定禅寺通周辺におけるほかの事業と連携した取り組みということで、方向性をそのほかの事業とも共有しながら検討していく必要があるとか、そのほか新本庁舎におきましても、市民広場、それから勾当台公園と一体となったような活用ですとか、それから勾当台公園の再整備、こちらにつきましても数年たっておりますので、あわせて市民広場も含め、それから東側の勾当台公園の部分も含め、一体的な観点でこのゾーンをどう考えていくか。さらには、都心再構築ということではもう少し広い部分ということで、都心の再構築
プロジェクトを挙げているわけですけれども、仙台駅周辺、それから青葉通、一番町、それから定禅寺通、勾当台公園駅というところがその重点ゾーンということで、その一つのエリアということになっております。
勾当台地区、こちらにおきます複数のさまざまな取り組み、これを有機的に連動させて、しっかりとその横串を通すといったような形で、統一的にそのビジョンといいますか、コンセプトといいますか、そういったものをつくっていきたいということでございます。
81: ◯藤本副市長 本庁舎建てかえでありますとか、定禅寺通の活性化、それぞれ事業としても大きい事業でありまして、仙台市の都心部における個別の事業ではありますけれども、仙台市都心全体に影響する事業というふうに理解をしております。
一方、仙台市全体、都心部全体を見ましたときに、まずは仙台駅エリア、あと青葉通のエリア、それから勾当台のエリアという、一方で大きく見ましたときに三つの大きなエリアとも分類できるというふうに理解しておりまして、個別の事業は事業として非常に大きい事業でありますけれども、ある意味でそれをまとめたといいますか、統合したような形で、このエリア、勾当台地区エリア全体としての市としてどういう形で開発を進めていくかということで、ぜひまとめたいということで、仮称ではございますが勾当台ビジョンとしてまとめていきたいということでございます。
82:
◯斎藤範夫委員 期待した答弁とは違いますけれども。ところで、都市計画マスタープランとの関連というのをお尋ねしたのですけれども、都市整備局長、答えてください。
83: ◯都市整備局長 都市計画マスタープランとの関連でございますけれども、現在新たな総合計画の策定と並行しまして、次期の都市計画マスタープランの策定を進めているところでございますが、その中で都心の将来像につきましても、都心再構築
プロジェクトの内容ですとか、各分野の施策、これらを踏まえまして検討を行っているところでございます。
今後、(仮称)勾当台ビジョンの内容とも整合を図りながら検討を進めてまいりたいと、そのように考えております。
84:
◯斎藤範夫委員 本来であれば、本市のまちづくりのビジョン、大きく言えば都市計画マスタープランだと思うんですよね。ところが、都市計画マスタープランというのは年数が経過していて、そろそろ見直しの時期に来ている。一方で、個別の
プロジェクトがどんどん立ち上がっている。そういう中でこの勾当台エリアの施策をまとめて勾当台ビジョンとしてつくるということではないですか。藤本副市長、いかがですか。
85: ◯藤本副市長 そのとおりでございます。
86:
◯斎藤範夫委員 時間を要してしまいましたけれども、ですからマスタープランを見ればいいという話ではないんですけれども、一体よそから見たとき、よその都市から、よその地域の人が見たときに、本市のまちづくりのビジョンはどこにあるの、何なのと、こういう疑問が湧いてきますけれども、この質問に対してどうお答えしますか。
87: ◯まちづくり政策局長 本市の目指すまちづくりの基本的な方向性という点については、やはり総合計画というものが中長期的視点に立った都市像、それからその実現に向けた施策体系などを示していくということになろうかと思います。
この総合計画に示されました方向性に基づいて、個別の施策分野、まちづくりの分野では都市計画マスタープランであるとか、環境分野では環境基本計画であるとか、そういった分野別の計画を定めて各施策を推進していくものというふうな位置づけになろうかと存じます。
88:
◯斎藤範夫委員 計画づくりをしている局だからそういう答弁になるんでしょうけれども、よその地域、仙台市を外から見たときどうなんだという話なんです。その辺よく整理されたほうがいいと思います。
時間の関係で、次に仙台未来創造企業創出プログラムに入らせていただきます。
まず、その前に地方自治法第10条と役務の関係についてお尋ねします。地方自治法第10条第2項でいうところの住民とか、あるいは
地方公共団体の役務の提供、これはどのように解釈されておりますか。
89: ◯文書法制課長 地方自治法第10条の全体の趣旨でございますが、逐条解説によりますと、この条文でございますが、第1条において普通
地方公共団体の人的要素である住民について、その意義を定めておりまして、かつその第2項においてその基本的な権利、義務を規定したものであるというふうに理解をしております。
また、この第10条第2項でございますけれども、ここの解釈といたしましては、住民がその住民たる資格に基づいてこれらの役務の提供をひとしく受ける権利があるということを明らかにしたものでございまして、必ずしもこれらの役務の提供を住民以外のものに利用させることを妨げるものではない、このようにされているところでございます。
90:
◯斎藤範夫委員 その物の本、解釈本によると具体的に例示されていますよ。その条文と内容をお示しください。
91: ◯文書法制課長 先ほど申し上げました役務の提供、住民以外のものに利用させることを妨げるものではないというふうに解釈されているということでございますが、委員御指摘のとおり逐条解説によりますと、その例といたしまして、地方自治法第244条の3第2項が挙げられているところでございます。
この地方自治法第244条の3第2項でございますが、読み上げさせていただきますと、普通
地方公共団体は、他の普通
地方公共団体との協議により、当該他の普通
地方公共団体の公の施設を自己の住民の利用に供させることができると規定されておりまして、またこの協議につきましては、関係普通
地方公共団体の議決を経るものとされているところでございます。
なお、この規定が適用される公の施設でございますが、これは自己の住民に利用させることを本来の設置目的としているものに限られるとされておりまして、それ以外の施設、その目的が本来公共の用に供されるような公の施設につきましては、法律上の協議がなくともいずれの団体の住民も使用し得ると解釈されているところでございます。
92:
◯斎藤範夫委員 いずれにしても、
地方公共団体の存立の目的は、住民福祉の増進なんですよ。行政サービスは住民に対して提供するのが原則であると理解いたします。多分これは間違いないと思います。
そこで、先ほどの事業、この事業を地域外の企業を対象としておりますけれども、その理由はいかがですか。
93: ◯経済局長 未来創造企業に関する事業の御質問でございますが、本市は東北の中枢都市としての役割も担っておりまして、先般作成しました経済成長戦略2023におきましても、取り組みの視点の一つとして東北の持続的発展への貢献というものを掲げております。
また、近隣自治体に所在する企業につきましては、市民の雇用創出や市内企業との取引などさまざまな部分で本市経済と密接な関係を有しており、周辺自治体の経済の活性化というものにつきましては、本市経済の活性化にもつながるものと考えております。
地域経済の成長に向けましては、市内企業をしっかりと支援する、このことが基本となりますが、今も申しましたような考えのもと、仙台都市圏に所在し、本市への経済波及効果が見込まれる企業につきましても本事業の対象としたものでございます。
94:
◯斎藤範夫委員 仙台都市圏の企業ということで、どこにそんな話が及ぶのかとても理解できないんですけれども、それは仙台都市圏でやればいい話じゃないですか。本市の事業としてやる必要性がないんじゃないですか。
95: ◯経済局長 先ほど申しましたが、やはり仙台市というのは近隣の市町村、それから東北の中枢都市としての役割がございます。やはり東北全体、そして経済圏としての地域の活性化というのが大変重要になりますことから、我々としては市内企業を基本としながらも、やはり周辺のところにも支援をしていくべきだというふうに考えております。
96:
◯斎藤範夫委員 これよりは、訴訟リスクが伴いますので、A社、B社、C社というふうに申し上げたいと思います。
この事業は、ある意味審査を丸投げしているんですよね、東京のA社にね。その結果、何社が応募して、仙台市内の会社が何社応募して、仙台市内の会社が何ぼこの適用を受けたのか、その辺お示しください。
97: ◯経済企画課長 審査でございますが、この事業の事務局につきましては、東京で実績のある上場コンサルティング会社に委託しております。審査に当たりましては、書類審査はその上場コンサルティング会社にお願いをし、その後面接審査としまして、その上場コンサルタント、それから公認会計士、それから仙台市職員の3名で審査のほうを行っております。
申請につきましては、全部で13社ございました。そのうち8社を認定しましたが、8社のうち6社が市内企業、2社が市外企業になっています。また、選から漏れてしまいました5社につきましては、全て市内の企業となっております。
98:
◯斎藤範夫委員 それで、審査に当たって、要綱を見ますと、登記簿謄本、履歴事項全部証明書と言われておりますけれども、こういうものを徴取していないようですけれども、どうして徴取していないのですか。
99: ◯経済企画課長 審査におきましては、法人の所在が確実であることや、また法人の所在地の確認のため定款の提出を求めているところでございます。これは仙台市補助金等交付規則施行要領におきまして、確認書類の例としまして、定款ですとか、あと今お話のありました登記事項証明書が記載されております。定款と法人登記簿の記載事項は、完全に一致するものではありませんが、所在の確認ということでは定款で足りるものと判断し、定款の提出を求めたところでございます。
100:
◯斎藤範夫委員 所在はどうでもいいって局長言ったじゃない。所在じゃないでしょう。中小企業が対象なんでしょう。中小企業は資本金と従業員ですよね。この登記簿謄本には資本金が書いてあるんですよ。このB社でしょうか、まあC社にしよう。C社の資本金の推移を見ますと、当初900万円だったのが2000万円になって、その次に1億2000万円、次に2000万円、8000万円、8500万円、1000万円となっております。これは、捉え方によっては中小企業に該当しないんですよ。この辺は審査したんですか。
101: ◯経済企画課長 まず、先ほどの所在の確認なんですけれども、これは仙台都市圏に該当するかどうかの確認ということで徴取したものでございます。
それから、中小企業の定義でございますが、資本金要件と、あと常時使用する従業員要件というのがございまして、どちらかいずれかを満たせば中小企業という扱いになっております。製造業の場合ですと3億円以下、300人以下、あといろいろありますが、例えばサービス業の場合5000万円以下、100人以下などとなっております。当該企業におきましては、申請書類の中で従業員は23名というふうに書いておりましたので、いずれの業種であろうとも中小企業のほうには該当するというふうに判断したところでございます。
102:
◯斎藤範夫委員 何としても登記簿謄本はとりたくないという話ですね。これは常識なんです、これはね。
それから、納税証明書をとっていますけれども、B社、C社について、どこからとっているんですか。
103: ◯経済企画課長 それぞれ本社所在地の市町村から提出いただいております。
104:
◯斎藤範夫委員 宮城県と国からはとっていないですか。
105: ◯経済企画課長 県と国におきましてはとっておりません。これは仙台市補助金等交付規則等の規定によりまして、受益と負担の公平の見地ということで、市税のないことについての確認を行うこととされておりまして、この市外企業につきましてはこの考え方を準用しまして、当該所在地の自治体の発行する滞納がない旨の証明書の発行をいただいたところでございます。
106:
◯斎藤範夫委員 補助金等交付規則、それは原則ですよ。しかしそれ以外にとるべきものはあるんですよ。
それで、よその自治体の納税証明書をとったというのは、全くもってブラックジョークですよ。隣のまちの納税証明書をとって、滞納がありません、よかったねという話なんですか。おかしいじゃないですか。県税、国税、これまでしっかり調べるべきじゃないですか、いかがですか。
107: ◯経済企画課長 この事業の書類の徴取に当たりましては、仙台市全体の規定にも照らして、今回市税ということでやったところでございますが、御指摘も踏まえまして、今後全庁的な調整も必要になるかもしれませんが、ちょっと検討したいと思います。
108:
◯斎藤範夫委員 何も全庁的な調整なんか必要ないですよ。これは何をするものなのか、そこを原点に立ち返ればすっかりそんなことは単純にわかりますよ。何をそういう言いわけを延々とお話しされるんだろうな。理解に苦しみます。
時間もなくなってきたので、これはちょっと通告はしていませんけれども、3.11東日本大震災仙台市追悼式、これを規模縮小したということですよね。一部マスコミは中止したというような報道もございました。私はそうではないだろうと思いますよ。この追悼式というのは、東日本大震災で犠牲になられた方々のみたまを弔うとともに、震災の記憶を風化させることなく、市民の安全・安心な暮らしのため災害に強いまちづくりの誓いを新たにする重要な本市の行事です。
そういう意味で、中止ではなくて規模縮小だということで理解をしたいと思いますけれども、これだけの重要な行事なんですよ。3.11においては、やはり公職にある仙台市長の方は、どなたであっても、これはしっかりとしたメッセージを発信すべきだと私は思うんですよ。そういう意味で、市長の3.11における行動に、言動に大いに期待をするところでありますけれども、いかがでしょうか。
109: ◯市長 委員おっしゃられるとおり、3.11はあの未曽有の被害を受けました本市にとって、御遺族の皆様方とともに亡くなられた方々を悼み、そして被災地の復興を祈るとともに、あの経験から得たものをしっかりと後世に伝えていく、その大きな意味を持っているものと理解をしております。
今般、
新型コロナウイルス感染症の拡大ということが懸念される中ではございますけれども、御遺族、市民の皆様方もいろいろな思いをお持ちになられたと思いますが、その皆さんのお気持ちに添ってとり行えるよう慎重に検討を重ねてきたところでございます。そして、中止ということではなく、規模を縮小する形になりますけれども、自由献花という方式をとらせていただくことにいたしました。
当日、私が追悼の言葉と式辞等を述べることはございませんが、来ていただいた皆様方にはその思いをお伝えする、そのしおりというのでしょうか、それは用意をさせていただく予定でございます。
110:
◯斎藤範夫委員 そのメッセージの出し方はいろいろあろうかと思います。そこまで私が申し上げる筋はなかろうかと思いますけれども、しっかり市民の皆さん、遺族の皆さんに伝わる形でお願いをしたいと思います。
時間がまだありますので、質問させていただきます。
選ばれるまちづくりということで、都市なり企業、あるいは人材、投資家から選ばれる条件、これが今大切なことになっております。この条件をどのようにお考えでしょうか。
111: ◯まちづくり政策局長 企業や投資家から選ばれる都市の魅力としましては、すぐれたビジネス環境、人材獲得のしやすさや交通を初めとする各種インフラなどさまざまな要素があるものと存じます。
その中で本市は、学都として大学などの知的資源の集積や若い世代が多く人材獲得がしやすいこと、豊かな自然と都市機能が調和した杜の都の都市環境、さらには東京などの国内主要都市とのアクセスのしやすさなどから、企業誘致件数が増加しているところでございます。
近年では、大規模災害からのリスク分散の観点から、首都圏などのオフィス機能移転などの動きも見られておりまして、防災環境都市づくりの一層の推進や、人材確保の観点から子育てしやすいまちづくりなどの視点も重要になるものと認識しているところでございます。
112:
◯斎藤範夫委員 今、まちづくり政策局長からお話しいただきました。それをそういう視点で取り組むということで、本市のまちづくり、それから企業誘致策について、これは都市整備局長と経済局長からお答えいただけますか。
113: ◯経済局長 私からは企業誘致に関して御説明させていただきます。
これまで地域経済の活性化や雇用創出を図るため、首都圏の企業を中心に積極的な誘致活動を実施してまいりました。本市のすぐれた立地環境が評価されまして、多くの企業に進出いただいております。
しかしながら、近年、都心の空室率、空き部屋ですね。空室率が低下しており、老朽建築物の更新によるオフィスの確保のため、昨年7月、せんだい都心再構築
プロジェクトを始動いたしたところでございます。この
プロジェクトに関連しまして、オフィスニーズ調査を実施しており、現在企業のニーズ等に対応するための支援策の検討を進めておるところでございます。
今後は本
プロジェクトの推進による都心の新たなオフィスの供給や東北大学青葉山キャンパスに建設予定の次世代放射光施設の立地という、こういう好機を的確につかまえまして、本社機能や研究開発拠点、また分野としましてはICT関連産業を主なターゲットとして、引き続き企業誘致に取り組んでまいります。
114: ◯都市整備局長 本市におきましては、機能集約型の都市を目指しまして取り組みをこれまで進めてまいりましたが、その中で特に都心におきましては、これまで復興に力をそがれていたという面もございまして、他の政令市等に比べましてややおくれをとった感も否めないという状況でございます。
そのために、その大幅な都心の機能強化を図るべく、昨年からせんだい都心再構築
プロジェクトを開始しまして、老朽建築物の建てかえ促進と高機能なオフィスビルの誘導などのための第1弾の施策を打ち出したところでございます。この
プロジェクトに対する開発事業者の関心は非常に高いものがございまして、複数の地区で事業化に向けた具体の検討が進められておりますので、今後都心の各所で、目に見える形で新たな開発事業が進むものと大いに期待をしているところでございます。
115:
◯斎藤範夫委員 ところで、これは世界的に有名な話ですけれども、アマゾンという会社がありますよね。アマゾン本社の企業誘致に絡んで全米で話題になったということで、アマゾンとニューヨークシティーの教訓といいますか話が有名でありますけれども、ちょっと御紹介いただけませんか。
116: ◯経済局長 アマゾンが第2本社を設置するに当たりまして、ニューヨーク市のほうが多額の支援メニューを用意しまして誘致をしようとしたところでございますけれども、市民の反対にあってその支援策を取りやめて、一度は話がなくなったと。ただ、その後、アマゾンのほうが独自の判断で支援策なしでニューヨーク市に第2本社を設置した話と承っております。
117:
◯斎藤範夫委員 これはいわゆる企業誘致策というのは、その企業立地と必ずしもリンクしない、むしろ都市の魅力が大事なんだという話の一例なんですね。企業誘致策が無駄だという話ではなくて、都市の魅力ですね。そういう点で。
ところで、近年の取り組みとして、LEEDというものがございます。これです、LEED。このLEEDについて、LEED for Cities and Communities、こういうのがありますけれども、これについてはいかがでしょうか、御存じでしょうか。
118: ◯まちづくり政策局長 LEEDは、アメリカのグリーンビルディング協会が開発運用します国際的な環境性能評価システムでございます。建築設計ですとかビル、それからエリア開発といった評価対象によりまして、6つの認証カテゴリーがございます。
このうち、お話がございましたLEED for Cities and Communitiesは、都市と
コミュニティーを対象としたカテゴリーになっておりまして、認証に際しましては1人当たりの温室効果ガス排出量や生活用水使用量、廃棄物分別率などをもとに評価される仕組みであるというふうに伺っております。
119:
◯斎藤範夫委員 このLEED for Cities and Communities、これについて、昨年札幌市が9月に日本で初めてプラチナ認定取得をしたんですね。この話をちょっと御紹介いただけませんか。
120: ◯まちづくり政策局長 札幌市では、ことしの1月にLEED for Cities and Communitiesの認証を受けたところでございますけれども、その狙いとするところは、客観的な世界基準の評価をシティープロモーションに積極的に活用し、企業誘致などを展開することにあるというふうに伺っているところでございます。
121:
◯斎藤範夫委員 札幌市は、2018年にSDGsの未来都市としての選定を受けております。本市も手を挙げたようでありますけれども、札幌市はもう既にSDGsをやっておりまして、これだけでは埋没するということで、今世界的に注目されているLEEDの認証取得を目指したと。この認証を通して、この認証をシティープロモートに積極的に活用して、企業MICEの誘致、東京オリンピック・パラリンピックの招致等を進めていくと、こういうことで取り組んでいるわけです。
仙台市もこれをやれと単純にはいきません。こういうことも、やはり他都市にない新しい取り組みをすることによって、本市の特色を打ち出し、そして本市の魅力を高める、アピールすることができるんだと私は思うんですよ。この視点が大事だと思うんですけれども、この札幌市の取り組みに対する評価といったら、変なことを言ったら札幌市からクレームが出ますので、この札幌市の取り組みについての所見を高橋副市長にお尋ねします。
122: ◯高橋副市長 札幌市さんは、このLEEDというよりも、たしか2028年ですか、オリンピックを誘致するということで、新幹線もつながりますし、そういうものが来ることに対して、市全体でいろんな取り組みを進めているというのはお聞きしていました。
また、先ほどうちの都心再構築の話もありましたけれども、札幌市さん自体も札幌駅の周辺で大規模な開発を進めるということもお聞きしておりました。
こういう中で、では私どもはどうなのかという話なんですが、やはり今回の議会で御質問がありましたけれども、仙台市としては、ブランドというと語弊がありますけれども、やはり仙台防災枠組、いわゆるSendai Frameworkというのが全世界的に通用していますので、この言葉はやはりキーワードとして展開するのが筋かと思っています。
ですから、今のところは防災環境都市仙台という言葉が、やはり仙台の都市ブランドの一つとして強目に訴えていくことが必要なんだろうというふうに考えてございます。
123:
◯斎藤範夫委員 しっかりとした御認識をお持ちで大変安心いたしました。
時間もまだありますので、一番最初の新型コロナウイルス対策について質問したいと思いますが、ちょっと資料を。
先ほども申し上げましたけれども、宮城県と比較するわけではありませんけれども、どうしても宮城県知事のアピール度に仙台市が埋没しがちなんです、いろんなことで。そういう意味からも、いわゆる市民の安全・安心、これを守るんだと、確保するんだという視点は一番大事なことでありまして、この場面において、新型コロナウイルス対策、対応について、しっかりとして市長みずからメッセージを発信していくということが私は大事ではなかろうかと思うんですよ。専門的な知見がどうのこうのなんていうことは申し上げません。それはそういう専門部署があるわけですから、そういうところからしっかりと報告させて、市長は市民のためにしっかりと取り組んでまいりますと、こういう折に触れてメッセージを発信していくと、このことが私は大事ではなかろうかと思うのでありますけれども、一番最初の質疑も踏まえて、ぜひ市長に御答弁いただきたいと思います。
124: ◯市長 今回の
新型コロナウイルス感染症は、WHOにおいても緊急事態に該当する旨が宣言されました。国内においても感染の拡大が危惧される、まさに瀬戸際に今立たされているわけでございます。
本市では、平常時から感染症に係る有事を想定いたしまして、先ほどもちょっとお話が出ましたけれども、仙台市感染症メディカル・ネットワーク会議、これを構築しておりまして、東北大学また仙台市医師会と緊密な連携を図って取り組んでまいりました。
今般のコロナウイルス感染症に関しましては、1月の下旬から医療機関との意見交換や医療体制の検討を進め、帰国者・
接触者外来の早期開設につなげるとともに、子供たちのための医療体制を確保するなど、市民の健康を守るための取り組みを進めてきているところでございます。
また、感染症の拡大を防止するためには、市民の皆様方お一人お一人が正しい情報をつかむということが大切でございます。その正しい情報を適切にお届けして、市民の方々にお一人お一人取り組んでいただくことが何よりも大切だというふうに思っておりまして、この間もさまざまな媒体を活用して私自身のメッセージを発出させていただいているところでございます。
今後も関係機関とも連携の上、必要な医療体制の確保、そしてまた感染拡大防止など、万全を期してまいるとともに、市民の皆様方に御安心いただけるように積極的な情報提供に取り組んでまいります。
125:
◯斎藤範夫委員 職員の皆さんにお聞きしますと、やはりその場面場面、その部署部署でしっかり取り組んでいるということはわかりますので、これを束ねる市長が折に触れて、場面場面で、そのフェーズフェーズでしっかりとしたメッセージを発していただきたい、このようにお願いして私の質疑を終わらせていただきます。
126: ◯委員長 この際、暫時休憩いたします。
休憩 午後2時37分
再開 午後2時55分
127: ◯委員長 再開いたします。
公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔鈴木広康委員、質疑席に着席〕
128: ◯委員長 発言を願います。
129: ◯鈴木広康委員 それでは、私から総括的に質疑をさせていただきますけれども、きょうは資料を皆様にお配りしたいと思っておりますし、若干の資料の提示もお願いするかと思いますので、委員長どうぞよろしくお願いいたします。
まずは、先ほども冒頭には新型コロナウイルス関係の質疑がございました。その中の部分も含めながら、現状の新型コロナウイルス関係の部分で最初に確認をさせていただきたいというふうに思います。
本市では、医師会のほうに10万枚のマスクを提供しております。現在、在庫数、残りの部分はまずどれだけになっているのか、このマスクの件について確認をさせていただきたいと思います。
130: ◯危機管理監 本市では、新型インフルエンザ対策のためにマスクを約19万枚備蓄しておりましたが、ただいまお話がありましたように、10万枚を仙台市医師会からの要請によりまして、2月14日に提供いたしましたので、現在の在庫は約9万枚となっております。
131: ◯鈴木広康委員 現在、9万枚ということでありますけれども、国においてはマスクを製造されているところの部分を、しっかりと国としても買い上げながら供給もしていくというようなお話もあり、今北海道でコロナウイルス感染者が発生しているということでありますので、北海道のほうには送られたというようなお話も聞いているわけでありますけれども、このマスク、国からの供給があるということは前提としながらも、本市として独自にマスクを確保するという策を考えながら今行っているのか、確認をいたします。
132: ◯危機管理監 現在、マスクは市場の流通量が少なく、入手が困難な状況ではございますが、国の支援等によりまして増産体制が構築されるということも見込まれておりますので、市場への供給量の回復状況なども見きわめながら、機を逃さずに補充を進めてまいります。
133: ◯鈴木広康委員 この間、私もマスクの状況、いろいろと報道等もありますけれども、自分の目でも確かめなければならないという思いで市場調査もしてまいりました。昨日もちょっと見てきたんですが、ガーゼのマスクを若干置いていたところもあったようでありますけれども、いわゆる使い捨てのマスクというものはなかなか置いているところはなかったというふうに思っております。
いろいろと品薄になっているマスクについては、いろいろな方々、市民の方々から聞きますと、例えばドラッグストアに夜明け前から並んでマスクを購入しなければならないという思いで今マスクの手配に当たっているとか、特には在宅で酸素療法をしている方々、またはそういった妊産婦の方々も欲しいというお声を聞いております。
名取市では妊産婦の方にマスクの配布をするということを徹底しながら、母子手帳を御持参の方にはというような対応が始まっているようでもあります。一昨日の新聞報道にもありましたが、利府町でも妊産婦の方への配布が始まるというような報道もありました。
それにおきましては、本市においても先ほど9万枚というマスクの現在の在庫数の御提示がありましたけれども、優先度を決めながら、ある意味では先ほど申し上げました在宅で酸素療法をしている方であったり、または人工透析をしている方であったりというような優先度を決めながら、今在庫のある9万枚、それも少し配布をするような動きもあってもいいのかなというふうに考えているんですが、その点については今後の御動向も含めてどうなのか、お伺いいたします。
134: ◯危機管理監 国やWHOによれば、マスクの効果につきましては、風邪や感染症の疑いのある方がマスクを使うことによりまして、せきやくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いというふうにされております。そのような症状のない方につきましては、外出後のうがい、手洗い等の感染予防に努めていただくということがより肝要と考えております。
今後の事態の収束がなかなか見通しにいくいといった中にありまして、引き続き医療現場における状況なども注視する必要がありますことから、本市では市民の皆様に広くマスクを配布するということは考えておりませんが、
新型コロナウイルス感染症の発生段階を踏まえつつ、真に必要な方への適切なタイミングでの配布について慎重に検討を進めてまいります。
135: ◯鈴木広康委員 ぜひとも慎重に検討を進めていただきたいというふうに思いますが、医療現場、先ほど
PCR検査が保険適用にもなるというようないろいろと質疑もございました。そういう意味では、医療現場がこれから少し忙しくなる可能性もありますので、そういう中におきましてのマスクの提供ができることをまず第一にしながら、その他の供給の状況、そしてまた優先度を考えながらのマスクのいわゆる配布等も考えていただければというふうに思います。
それでは、私から、令和2年度の
予算等審査特別委員会の中で、きょうは大きくは仙台市のまちづくりという部分につきまして、大きく少しずつ質問をさせていただきたいというふうに思っております。
令和2年度、これからの10年を決める大事な年度であります。市長として決めなければならないことも多数この年度におきましてはあるわけでありますけれども、一つには、市長の諮問によりまして新総合計画に関する事項を調査、審議している結果として、新総合計画の基本計画がこの秋にも議会にも示され、2021年4月からスタートすることにもなるわけであります。
そしてもう一つ、先ほども議論の中にもありましたけれども、次期都市計画マスタープラン、都市マスですね。これも今年度に、この総合計画と比例をしながら決めなければならない。そしてまた、本庁舎建てかえ、この基本構想をしっかりと決めなければならない、具体化をしなければならないというのも、今年度しっかりやらなければならないということになります。
年度がスタートするこの時期でありますけれども、今まさに冒頭で質問させていただきましたが、新型コロナウイルスの対策、対応、これが喫緊のまさに課題になっているわけでありますけれども、市政運営の方針を示された市長、施政方針も出されているわけでありますけれども、この2020年度をどのような形で位置づけて市政運営をやろうと考えているのか、改めてお伺いをいたします。
136: ◯市長 まず、
新型コロナウイルス感染症に対して、その対応について申し述べさせていただきます。
先月末に本市内で初めての感染患者が発生、確認ということになりました。本市といたしましても正確な情報提供、そしてまた手洗いやせきエチケットなどの感染症対策の徹底のお願い、また相談体制や検査体制の充実など各般の取り組みを進めているところでございます。
さらに中小企業の皆さんたち、大分影響が出ているところでございまして、その方々に対する制度融資保証料の全額補給と融資限度額の引き上げなどによりまして、市民生活や企業の皆様方の経済活動への影響が最小限に抑えられるように、国や県との連携も密にしながら最大限取り組んでまいりたいと存じます。
その上で、新年度の市政運営でございますけれども、まずは市民の皆様方の健康と安全・安心の確保が第一であると考えております。その上で、今後人口減少という経験のない局面に入ってくることが間近というふうに見られるわけですけれども、その本市が未来に向けた新たな道筋をお示しする重要な年であるということを鑑みまして、一層のチャレンジ精神のもと、先ほども御議論ありましたけれども、(仮称)勾当台ビジョンの策定や子育て応援のまちづくり、都心再構築を初めとした未来志向の取り組みなど、希望ある未来に向けたまちづくりに全力で取り組んでまいりたいと存じます。
137: ◯鈴木広康委員 平成23年度に総合計画がスタートして、総合計画の10年の目安となる人口推計では、今市長のほうからも人口減少となるというようなお話がありましたが、このときの人口推計は105万人弱としているわけであります。震災があるとは予想していなかったわけでありますけれども、推測であります。最終年度となりますこの令和2年度の本市の今の人口は109万人になっているわけでありますけれども、平成23年の総合計画での推計から4万人が増加している状況です。震災を契機に本市に転入してきた方々がいるわけでありますけれども、10年の中でさまざまな変化があった、これは我々仙台市もよく感じていることでもあります。今後人口が減少することが見込まれる中におきまして、対応は重要であります。
2020年から2030年までの約10年間で約1万人が減少するというような推計を出されております。その中でも高齢者の人口は増加傾向にあるということでありますけれども、この人口の減少、10年という中で、いろいろな先ほどもありましたように震災がこの間あったりもしました。10年の中で人口が減少するという今推計を考えていますけれども、人口が減少してよいわけではありません。なかなかこの10年で人口の構造を変えるということは難しいわけでありますけれども、何もしないわけにはいきません。どのようなお考えでいるのか、お伺いいたします。
138: ◯政策企画部長 少子高齢化の進展は全国的な傾向でございまして、本市におきましてもこれは避けられないものと考えております。このような状況に対応するためにも、安心して子供を産み育てることができる環境づくりに取り組みまして、若年人口の減少に歯どめをかけることは重要と考えております。
現在本市では、保育基盤の整備や子育て支援、教育環境の充実といった施策を実施しておりまして、今後とも子育て応援のまちづくりを進めてまいりたいと存じます。
139: ◯鈴木広康委員 子育て応援のまちづくりをしっかりと進めるということでありますけれども、東京圏のほうにいわゆる転入をしていく人、または仙台に転出をしてくる方々がいますけれども、仙台へ転入する人、仙台から転出をする人、その差を見たときに、平成29年では3,675人、これは政令市の中で一番多い結果になっております。平成30年では3,969人になっております。これは東京圏に出ていくことが悪いわけではないんですけれども、こういった状況を今後どのような形で防いだり防御していくのか、ダム機能ということはありますけれども、考えているのかお伺いいたします。
140: ◯政策企画部長 本市では、若者世代の東京圏への流出、この状況が大きな課題となっておりますことから、若い世代の方々に暮らし、働く場として選ばれるための取り組みが重要であると認識しております。
このような認識のもと、地元企業の経営力の強化や起業家の育成、企業誘致などに引き続き注力いたしますとともに、新年度におきましては若者の地元定着に向けました企業と大学との連携強化によるインターン促進や、高校生の職業体験事業などにも取り組んでまいります。
141: ◯鈴木広康委員 東京に出ていく方々は、どちらかというと本市で大学で学び、そしてまた東京で就職をするという若者世代ということになろうかと思うんですが、今ほどもこの地元の若者、現存している若者の方々を地元の企業でしっかりと雇用できる体制づくりも考えようということなんでしょうけれども、一つは出ていった若者の方々も仙台で、例えば東京で何年か企業の経験をする、いろいろな下積みかもしれません、いろんな経験をして、そして仙台に帰ってきて、このまちで、このふるさとで、よし私は起業してみようという方々もあろうかと思います。そういう意味では、そういう方々も受け入れるようないわゆる支援策なども考えなければならないと思うんですけれども、新年度、どのようなことを考えているのか、お伺いいたします。
142: ◯政策企画部長 人口減少が間近に迫ります中、仙台がその活力を維持していくためには、多くの人から、とりわけ今後の未来を担う若者の方々から魅力あるまちとして選ばれることが重要でございます。
新年度におきましては、先ほど御答弁申し上げました新規事業のほか、若者のUIJターンに向けまして引き続き取り組みますとともに、子育ての面におきましても、子ども医療費助成の基準緩和ですとか、切れ目のない子育て支援の充実などを進めまして、暮らし、働く舞台として仙台市が選ばれるよう取り組んでまいりたいと存じます。
143: ◯鈴木広康委員 そういう意味では、本市から東京のほうで仕事を探そうといって行かれる方、転出されていく方にも、いわゆる働く前から本市にある今のような子育てであるとかさまざまな支援、こんなのがあるよということをやはりお伝えしないと、戻ってくるきっかけにもならないかもしれませんので、あちらで働く前にもいろいろな、ここでとどまって働くということも大事、出ていった方も戻っていただくことも大事、そういったところの情報提供をしっかりと今の段階からやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
震災から丸9年がたってのまちづくりに入っていくわけでありますけれども、東日本大震災以降、市内の建設業の方々、復興にかかわる事業によりまして息を吹き返しながらこの丸9年がたってきたのかなと思うんですが、震災によっての復興事業も一段落しました。その点では、市内建設業を含む中小企業、小規模事業者など、経営難を迎えるような兆しも見えております。
先ほども新型コロナウイルスのことがございました。そういう意味では、この点についてはしっかりと考えなければならない時期に来ているのではないかと思うんですけれども、この辺の対応はどのように考えているのか伺います。
144: ◯経済局長 まず、本市の経済状況につきましては、ただいま委員がおっしゃられたように復興需要が収束する中、消費税率改正に伴う需要の減少等により、下降傾向でありまして、それに加えて新型コロナウイルスの影響を受け、宿泊や観光、飲食業などを中心に非常に厳しい状況にあるものと認識しております。
現在、緊急性の高い資金繰りを中心に、本市の独自の支援策も含め対応を行っており、引き続き企業の実情を把握しながら、地域経済への影響が最小限なものとなるように取り組んでまいります。
また、感染症の終息後におきましては、消費の回復、拡大に取り組むとともに、ICT産業の振興や都心再構築
プロジェクト、地元企業の成長支援に加えまして、事業承継など、中小企業や小規模事業者の維持、発展につながる取り組みも進め、地域経済の持続的成長を図ってまいります。
145: ◯鈴木広康委員 せっかくこの復興の中で企業の業績も上がってきたところもあります。しかしながら、下降ぎみということも今聞こえてまいりました。そういう意味では、地元企業でありますので、支援策もコロナウイルスの関係もそうですけれども、いち早いお声がけをしながら、事業承継もあるでしょう。ぜひともよろしくお願いをしたいというふうに思います。
一方で、本市は新規開業率1位を目指して取り組んでいます。新たな企業も市内でビジネスをスタートしているところでもあります。本市にとって、これからの10年の中で、これらの企業を伸ばすことは大事であります。新たにスタートした企業支援、また先ほども申し上げましたが、仙台を離れて雇用されている方々、仙台で、ふるさとで起業したいという方々への支援策等は新年度どのようにお考えなのか、お伺いします。
146: ◯経済局長 新たにスタートしました企業に対しましては、企業支援センター、アシ☆スタにおいて、事業の継続、拡大に向けた個別相談や起業家同士の交流会などを行っておりますほか、仙台、東北を牽引する起業家の輩出を目指す集中支援プログラムなどによりまして、起業家の成長を支援しているところでございます。
また、首都圏等の若者と仙台、東北で活躍する起業家や支援者が交流する機会を設けるなど、若者が仙台で起業しやすい環境づくりを進めているところでございます。
新年度におきましては、これらの取り組みに加えまして、昨年12月に設立しました産学官金による仙台スタートアップ・エコシステム推進協議会、この協議会を通じまして、起業家や投資家とのマッチング機会の充実、起業を志す方への情報発信を強め、仙台、東北のスタートアップ支援に積極的に取り組んでまいります。
147: ◯鈴木広康委員 先ほど人口減少の部分からこの議論を進めさせていただきましたけれども、人口減少の中で本市におきましては交流人口拡大、これを図ることも大事な喫緊の課題でもあります。
そういう意味におきましては、交流人口拡大の財源確保、宿泊税の件が県では取り下げということになりましたけれども、それも大事。または、この新型コロナウイルスにおきましては、いわゆる観光というマインドでは、旅行マインドでは、海外も国内も含めて低下している状況であろうというふうに思います。そういう意味におきまして、観光客を誘客する策を新たに考えなければならないかもしれません。新たなコンテンツも考えなければならない。そういう意味におきましては、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
148: ◯文化観光局長 人口減少が進む中、本市が持続的に発展していくためには、交流人口拡大による地域経済の活性化が必要であり、そのための財源確保は重要であると認識しております。
現在、
新型コロナウイルス感染症により、観光関連産業の皆様は大変厳しい状況に直面しておりますことから、まずはその回復に向けた支援に取り組み、新たな財源の確保につきましては、事業者の皆様の回復状況などを踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
また、国内観光、それからインバウンドでございます。特にインバウンドについては非常に厳しい状況でありますが、送客する側の海外の旅行代理店も厳しい状況でありますので、そういった団体とも連携しながら取り組みを進めるとともに、国内観光におきましては、いまだお客さんを集客というか誘客に積極的に動いていいのかどうかというところを、まだ宿泊事業者の方々も踏み切れていないというような状況もありますことから、宿泊事業者の皆様ともコミュニケーションを密にしまして、終息後を見据えたプロモーションなどを図っていきたいというふうに考えておりまして、一日も早い交流人口の回復に向けたさまざまな取り組みを皆さんと一緒に考えていきたいというふうに考えております。
149: ◯鈴木広康委員 現在の宿泊業者の方々のお話もございました。喫緊の課題になっているこの新型コロナでありますけれども、今局長のほうから御答弁いただきましたが、そういう意味ではせっかく宿泊税関係で検討会議も立ち上げています。そういう方々を、一度お話を聞くような場面をつくることも私は大事かなと思うんですよ、喫緊に。そのようなことは考えていらっしゃいますか。
150: ◯文化観光局長 次回、新たなその財源の検討会議については、25日に予定しておるわけでございますが、次回は財源のことではなく、コロナウイルス対策について、委員の皆様からお話を聞く場というふうに考えております。
151: ◯鈴木広康委員 交流人口の部分では、先ほど音楽ホールの件のお話もございました。そういう意味では、この委員会におきましても音楽ホールの議論もされたわけでありますけれども、県民会館が移転をするということですが、街区としては6,600平米、本市が必要とする1万2000平米には足らない状況です。2,000席規模のホールが必要、小規模ホール、リハーサル室等の整備も必要。まず、規模優先になるというふうに私は思うんですけれども、市内で民有地を買収しないで、先ほども自前のいわゆる起債をしながらというようなお話もありました。そういう意味では買収しないで考えるということを考えますと、この委員会の中でも佐藤正昭委員から提案をされましたけれども、仙台の青葉山交流広場駐車場、ここくらいしか市内では1万2000平米を確保することはないというふうに私も思いました。
そういう意味では、この新総合計画、都心
プロジェクトですね。マスタープラン等重要なことと連動するのが、まさにこの音楽ホールも入ってくるわけでありますけれども、そういう意味におきまして、できるだけ早く立地を判断しなければならない、基本構想を進めなければならないというふうに思いますけれども、どのようにお考えなのかお伺いをいたします。
152: ◯文化観光局長 音楽ホールは、音楽の都、楽都の拠点施設であるとともに、市中心部のまちづくりにとっても重要な役割を担うものと認識しております。新総合計画や都市計画マスタープランなどが策定途上であるということを十分に踏まえ、音楽ホールの立地について早期に判断できるように努めてまいりたいと考えております。
153: ◯鈴木広康委員 今、具体的に仙台の青葉山交流広場駐車場というようなお話もさせていただきましたけれども、この土地はちょっと調査はしているというふうに思うんですけれども、本市のいわゆる自前の全部、当市として活用できるものなのか、一部買収をしなければならないとか、どんな状況なのかわかるのであれば、そこで確認をしてください。
154: ◯文化観光局長 青葉山交流広場につきましては、一部東北大学の博物館用地として東北大学が所有する部分が含まれていますので、仮にここに音楽ホールが立地するという形になりますと、東北大学との調整が必要であるというふうに考えております。
155: ◯鈴木広康委員 ここで、資料の配付を委員長、よろしくお願いいたします。
156: ◯委員長 事務局に配付いたさせます。
〔資料配付〕
157: ◯委員長 配付漏れはございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
158: ◯鈴木広康委員 今、配付させていただきましたのは、資料としては6枚になろうかと思います。裏表になっています。
新総合計画またはそれに伴っての新庁舎等々のイメージ図等をお配りさせていただいたわけでありますけれども、この新総合計画、次期都市計画マスタープラン、本庁舎建てかえ、先ほどありました音楽ホールも含めて、本市のこれからのハード面での対応では大変重要な
プロジェクトであります。この10年の部分はもとより、50年を見据えた大事業であるわけであります。都市計画に関する国の動向では、コンパクトシティプラスネットワークの形を進めること、平成11年策定の都市計画マスタープランにおいては、軌道系交通機関を基軸とし、集約型の市街地形成への転換を図り、現在も継続をして推進してきました。
今後、居心地がよく歩きたくなるまちづくりの推進、本市はウォーカブルなまちづくりを国とともに推進するということで、ウォーカブル推進都市に令和元年8月になったところでもあります。県内では塩竃市と仙台市が、このウォーカブル推進都市宣言をしているわけでありますが、全国で238団体賛同しておるようですけれども、どのようなことに取り組むのかお伺いをいたします。
159: ◯都市整備局長 都心全体を多くの市民の皆様や来訪者でにぎわう場とするためには、快適な歩行者ネットワークを形成し回遊性を高める、このことが重要であると考えております。
新年度は、既に整備や検討を進めております青葉通や定禅寺通に加え、南北に結ぶ西公園通や東二番丁通において、回遊を誘発する質の高い歩行者空間の形成について検討することとしております。
引き続き、国が進めるウォーカブル推進都市として、人が中心となるまちなか形成を進め、歩いて楽しめる歩行者空間づくりに取り組んでまいりたいと存じます。
160: ◯鈴木広康委員 新総合計画とこの都市計画マスタープラン、または今お話がございましたウォーカブル推進ですね。これは、今後の本市におきましての回遊都市というか、回遊を図るまちづくりというのは大変大事なポイントになってくるかと思います。
そして、新庁舎、都心再構築
プロジェクト、全てがつながっているというふうに思います。これからの取り組みを含めた10年、本市が抱える大事な重要
プロジェクトと同時に課題でもあります。
都心再構築
プロジェクトが昨年の7月に示されましたけれども、本市の都心市街地の課題について、どのような捉え方をされているのかお伺いをいたします。
161: ◯都心まちづくり課長 本市の都心部では、建築物の老朽化が進み、好調な企業誘致に対するオフィスビルの新規供給の不足、仙台駅前の大規模区画の低利用、未利用、仙台駅周辺への人の流れの偏りといった課題が顕在化し、安全面はもとより、都心全体の魅力、活力が低下しているものと認識しております。
162: ◯鈴木広康委員 都心全体の活力という部分で、今後この都心再構築
プロジェクトで活力をしっかりと上げていくということで、今後進められていくわけでありますけれども、先ほど御答弁の中にもございました回遊性というところも考えながら確保しなければならないということであります。
本市には、仙台駅前のペデストリアンデッキがあります。いわゆるこのペデストリアンデッキという部分につきましては、回遊性という部分で仙台駅の西口駅前広場のお話も、ことしこんな取り組みをしますというような、これからの検討ですということでありましたけれども、ある意味ではペデストリアンデッキを延伸しながら回遊性もしっかりとつなげていくんだというところ、いわゆるペデストリアン延伸をした上で、そこにも例えば広場的な、いわゆる緑の空間も設けながら、さまざまな考え方もあるというふうに思いますけれども、市長が今これらを決めなければ最終的にはならないというふうに思っております。回遊性という部分で、市長はどのようなことをお考えになり、10年のまちづくりの中で大事なポイントになろうかというふうに思いますけれども、どのような認識をされているのかお伺いをいたします。
163: ◯市長 都心における新たなにぎわい空間の創出や回遊性の向上など、人が中心となるまちづくりというのは重要なテーマでございまして、新総合計画や次期都市計画マスタープランにおきましても、重要な、主要な柱の一つになると、このように考えております。
その認識のもと、仙台駅西口のペデストリアンデッキも含めまして、快適な歩行環境を有するエリアの形成を推進するとともに、これらのエリアをつなぐ通りの魅力というのを高めて、多くの市民の皆様や来訪者の方々が集い交流する回遊性の高い都市づくりに取り組んでまいります。
164: ◯鈴木広康委員 回遊性の高い、そしてまたエリアをつなぐということでありますけれども、やっぱり回遊性という部分では市民の方々、そしてまた仙台を来訪する方々が、その場所を歩いてわくわくするようないわゆる回遊性をつくり上げなければならないというふうに思います。これはある意味では、いわゆる行政だけではだめかなというふうに思いますし、民間の協力も当然のことながら、これから新たな体制でやっていくビル建設等もあります。そういった方々の協力を得るということが大変大事な視点かなというふうに思いますけれども、そういったところも考えながら、今後このせんだい都心再構築
プロジェクトをお願いしたいというふうに思います。
次に、本庁舎の建てかえについてちょっとお伺いいたしますけれども、今ほど皆様にお配りいたしました新庁舎の目指すイメージ図があります。このイメージ図を私、見させていただきました。今後、この本庁の建てかえにつきましては、令和10年に供用開始を目指すということで、新庁舎、本庁舎の建てかえへの流れでありますけれども、今回のコンセプト、新総合計画にも、そしてまた次期都市計画マスタープランにも全て関連をするような重要な
プロジェクトであります。
第7回の検討委員会におきましては、新庁舎の今ほどお配りさせていただきました方向性のイメージ図が示されましたけれども、市長が考えるこの新庁舎像というのはどのような形を考えているのか、お伺いをしたいと思います。
165: ◯市長 新本庁舎は、本市がこれまで歩んできた歴史を踏まえまして、本市が誇るべき都市個性を発展させた、ひとが輝く杜の都の象徴であることが求められると、このように認識をいたします。
私といたしましては、この新たな庁舎が行政庁舎としての時代の変化に呼応した市民サービスを提供できる持続性と柔軟性を備える、このことはもとより、大震災の経験や教訓を踏まえた防災環境都市の取り組みを発信する庁舎、そしてさらには市民の皆様にも開かれた庁舎となり、市民協働で新たな時代に向けて市政を推進していく拠点として整備をする必要があるものと、こう考えております。
また、立地環境を踏まえまして、市民広場など周辺施設との一体性に配慮した施設整備を進めることで、勾当台エリア、この地域の活性化に貢献する庁舎を目指してまいりたいと、このように存じます。
166: ◯鈴木広康委員 このエリアが一体的に考えながら、そしてまたマスタープランであったり、総合計画であったりに反映をするということになろうと思います。
先ほど申し上げましたこの検討委員会の中でいろいろ議論をされておりますが、この検討委員会でテーマまたは基本構想のコンセプトを踏まえて、目指す三つの方向性が示されておりますけれども、この三つの方向性はどのようなものなのかお伺いいたします。
167: ◯本庁舎建替準備室長 第7回本庁舎建替基本計画検討委員会においてお示しをしました新本庁舎の目指す三つの方向性でございますが、一つ目としまして、行政庁舎として持続性と柔軟性を備え、協創、共創の場で市政課題を解くというもの。二つ目としまして、杜の都、防災環境都市を発信するというもの。三つ目として、市民が集う多彩な協働の杜をつくる、この3点でございます。
168: ◯鈴木広康委員 今ほどお示しいただきましたイメージ図にもありますこの共創、ともにつくる、そして協働のつくる、協創の場、これはどのような意味をしているのか、お伺いをいたします。
169: ◯本庁舎建替準備室長 今、委員御指摘いただきましたキョウソウ、二つ漢字がございますが、まず協力の協のほうなんですけれども、こちらは市民協働といったものを中心に考えているというものでございました。そして、二つ目のほう、共にとなっているほうなんですけれども、それは多様な、こちらの図でいきますと、多彩な協働ということで、多くの方々が集まるということでの、共にというところでの共創というものでございました。
170: ◯鈴木広康委員 このイメージ図、そしてまた今の御説明もいただきましたけれども、この今回の本庁舎の建てかえという部分でありますけれども、このイメージから浮かびますのは、杜をつなぐであったり、市民をつなぐであったり、まちをつなぐであったり、この回遊性の確保をどうするかということだと思っております。
検討委員会の中では、新庁舎の方向性のイメージは示されております。回遊性を確保したものでありますけれども、本庁舎を建てかえるに当たって、私はこの回遊性という部分、大事な視点かなというふうに思っております。
先ほども市長のほうからは、広場との一体性を持たせるというようなお話もありました。市民広場があり、そしてお隣には勾当台広場もあります。私はこのつなぐということを考えた場合、道路の部分で分断をしないということ、分断をしないということであれば市庁舎の2階から市民広場にも行ける、その2階を通じて市民広場に行った、そこからまた二番丁の道路もありますけれども、そこを越えて勾当台にも行けるような、理想としては例えばペデストリアンデッキのようなものがあろうかというふうに思うんです。
震災から丸9年。震災以降、きずなということをよく言われました。震災が起きた当初は物心ともに折れそうな気持ちもありました。しかし、その3日後ぐらいにはそれぞれの避難所や地域で何とかともに助け合ってこの震災を乗り越えよう、励まし合う気持ちが、きずなが生まれたと実感をしております。きずなということ、つなぐということ、人と人とがつながるということ、これはこの新庁舎の回遊性にも、道路を分断しないという、つなぐという意味に私はつながるのではないかというふうに思っております。
新庁舎ができることによって、まちは明るくなり、そして活気ができる、そのような場所にも新庁舎はなり得るものでありますと同時に、この10年の形づくり、そしてまた50年の形づくりという部分では大変重要な位置づけを持っている
プロジェクトでもあるわけであります。市民の遺産にもなります。そのようなことを考えた場合に、このような回遊性を保たせる、持たせるということも一考、考えるべきではないかというふうに思いますけれどもいかがでしょうか、お伺いをいたします。
171: ◯市長 新本庁舎が立地する、今もそうですけれども、この勾当台エリアというのは、市民広場や、また定禅寺通などと公共空間で多くのイベントが開催されていて、まさに本市の重要な地域でございます。
新本庁舎の整備を契機としたさらなる活性化に向けまして、訪れ滞在したくなる環境づくりを進めることによって回遊性を向上させるということ、このことはとても重要だと思います。
今年度開催をいたしました本庁舎建替基本計画検討委員会におきましても、複数の委員の方々から、新本庁舎の整備に当たっては回遊性の向上に資する機能を持たせることが望ましいと、このような御意見をいただいているところでございます。そのため、新本庁舎の低層部や敷地外広場の整備におきましては、定禅寺通や市民広場との連続性、これを持たせるその空間の中で、多くの市民が集い、にぎわいの創出や都心回遊に資する、そのような庁舎になることを目指していきたいと思っているところでございます。
172: ◯鈴木広康委員 新庁舎の検討委員会がありまして、いろいろと議論を今後進めていくということでありますけれども、まさにこの予算委員会の中で、今後の議論の中に含めながら検討していただくということで、一つの考えもお示しさせていただきました。
回遊性を保たせて、そしてまた一体性を持たせて、そこの市民の遺産にもなる大事な新庁舎
プロジェクトになろうかというふうに思いますので、今市長から御提案をいただきましたけれども、慎重かつ丁寧に、そしてまた市民がわくわくするような新庁舎に向けての基本構想をしっかりとお願いをしたいというふうに思います。
次に、新総合計画について伺ってまいりますけれども、この新総合計画では、平成23年の改正地方自治法施行によりまして基本構想の策定義務がなくなったことから、基本構想は策定をしないことになります。総合計画2020に掲げていた仙台の都市像の四つ、未来を育み創造する学びの都、支え合う健やかな共生の都、自然と調和した持続可能な潤いの都、東北を支え広く交流する活力の都は、基本計画に含める形で一体的に策定することに今後なるのか、お伺いをいたします。
173: ◯政策企画課長 基本構想につきましては、平成23年8月施行の改正地方自治法によりまして策定義務が廃止されましたことから、新しい総合計画における目指す都市の姿につきましては、基本構想という単独の形ではなく、基本計画と一体的に策定することとしまして、現在審議会で議論を進めているところでございます。
174: ◯鈴木広康委員 きょう皆様にもお配りをしましたけれども、基本構想の部分も含めた本市の総合計画の沿革と市政のあゆみというものをお配りさせていただきました。今現在、この次の新総合計画2030に向けて審議を進めているわけでありますけれども、当時この総合計画2020、総合計画の審議会の委員には、当時議会から鈴木勇治議長、西澤啓文議員、石川建治議員、今は勇退されておりますけれども菊地昭一さん、岡本あき子さん、佐竹久美子さんが委員になられていたというふうになっております。その方々がすばらしい総合計画をつくったということであります。
配付しました資料にもございますように、平成23年にスタートした総合計画でありますけれども、先ほども冒頭で申し上げましたが、震災がございました。震災の復旧・復興に向けたさまざまな取り組みは、その規模やまちづくりへの影響という観点から中長期的な視点に立った計画、対応が不可欠であり、総合計画の基本計画を補完するものとして震災の復興計画を定め、総合的に取り組んできました。震災復興計画と基本計画は一体的に取り組み、復興計画の5年後には基本計画を上位計画として仙台市の政策重点化方針2020がこの令和2年度末までという計画で今進められているわけでありますけれども、震災復興がまさにこの10年の歩みでありました。
現在進められている仙台市政策重点化方針の2020から、引き続き新総合計画の基本計画に引き継がれるものはあるのでしょうか、お伺いいたします。
175: ◯政策企画課長 新総合計画の策定に当たりましては、現基本計画のほか、震災復興計画や政策重点化方針2020のもと進めてきた事業なども総括した振り返りを行った上で、審議会での検討を進めているところでございます。
政策重点化方針2020において重視しておりました防災環境都市づくりや東部被災地域の復興の視点を初め、人口減少局面に向けたイノベーションの創出などの要素につきましては、現在進めている基本計画、新しい基本計画の検討資料におきましても盛り込まれているものと認識しておりまして、今後ともこのような方向で議論が深められていくものと存じます。
176: ◯鈴木広康委員 この2020の総合計画と、これから、今から秋ごろには提示される基本計画の部分、総合計画の2030とは、いろんな意味で震災の10年とこれからの10年という大きく違った意味で大事な総合計画になるというふうに私は認識しております。
総合計画は議会の議決案件であり、現在ある本市総合計画は平成23年の3月15日に市議会で議決されました。3月11日、平成24年度の予算審議の中で、休憩になった折に2時46分、まさに震災があったということであります。あれから丸9年、10年目に入ります。明年4月からスタートする新総合計画の基本計画がことしの夏ごろには中間案が示される予定でありますけれども、検討案の中でまちづくりの理念を、挑戦を続ける新たな杜の都へとして、The Greenest Cityを目指すとしています。このGreenestに込めた意味は何なのでしょうか、お伺いいたします。
177: ◯政策企画課長 審議会では、目指す都市像やそれを実現するための
プロジェクトについて議論しておりますが、その中で委員の方から、新たな杜の都をより具体化した表現として、世界への発信も視野に、The Greenest Cityという提案があったものでございます。
その趣旨ですが、杜の都のイメージと合致するGreenという言葉に、緑のほか、心地よさ、成長、進め!といった都市像に関係するさまざまな意味を持たせるとともに、Greenの最上級の形であるGreenestとすることで、常に上を目指していこうとする方向性も織り込んでいるものでございます。
これらの表現や意味づけ等につきましては、審議会での議論を踏まえ、引き続き検討してまいりたいと存じます。
178: ◯鈴木広康委員 これからの審議会の中で議論を進めるということでありますが、今この新総合計画の前に、新庁舎の議論をさせていただきました。回遊性を保たせながらということで、新庁舎の議論と今総合計画、これは一体のものであろうと私は思っているのです。
そういう中におきまして、今このGreenestという部分、まさに掲げられた今回の本市のいわゆる総合計画の一つの大きなテーマというか、大きなポイントであろうというふうに思うんですが、このThe Greenest City、Greenestというところと、先ほど私が議論した本庁舎の部分ですね、建てかえの部分。何かつながるところがあるんだろうなと私は思うんですけれども、お感じになるところはありますか。
179: ◯政策企画課長 審議会では、まだ市役所本庁舎の建てかえ等というところとGreenestとの具体的な結びつきまでは、そこまでの具体的な議論はしてはおりませんけれども、市役所本庁舎というのは、先ほど話があったように、杜の都を代表するようなイメージのものであるということ、そしてそこでさまざまな協働が行われるということ、また緑豊かなこの一帯のエリアとの協調を高めるような建物であるということなどなどが出されているものと思いまして、このGreenestには、そのような共生であるとか、環境であるとか、そういったものが全て盛り込まれております。活力という点もありますので、方向性としては大きな方向性になりますけれども、同じ方向であろうかというふうに思います。
180: ◯鈴木広康委員 先ほども、全てこの10年の中の、いわゆるこれから決めていくものはつながっているんだというお話をさせていただきました。新庁舎は新庁舎、総合計画は総合計画、そうでありません。全部つなげなければならないというのが今回の大きな視点だという意味でお聞かせをいただきました。どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
本市の都市構成として、きょうもお配りをさせていただきましたGreenestが書いてあるこのペーパーの中にもありますが、環境、共生、学び、活力が挙げられておりますけれども、それぞれの都市個性についてどのように分析をされているのかお伺いをいたします。
181: ◯まちづくり政策局長 少子高齢化やテクノロジーの進歩など、社会経済情勢が変化する中で、本市が持続的に活力を創出していくためには、都市の強みを最大限に生かす姿勢が重要であるというふうに認識をしております。
都市個性として四つ掲げられておりますけれども、杜の都に象徴される豊かな自然と都市機能が調和した環境、ともに支え合いよりよい暮らしを追求してきた共生の理念、多くの若者が集まり教育機関が集積する学び、そして東北における広域的な拠点としての活力は、本市が長い歴史の中で培ってきた貴重な資産であるというふうに存じます。
今後とも市民の皆様との協働によりまして、これらの都市個性を生かした仙台ならではのまちづくりを進めてまいりたいと存じます。
182: ◯鈴木広康委員 都市個性、大変大事なポイントでもありますので、ぜひその視点をしっかり持ちながらお願いをしたいというふうに思います。
きょうはもう一つ皆様にお配りをしていましたのが、基本計画の検討資料の概要、これは12月と2月のものをお配りさせていただいておりましたが、昨年12月の資料で、世界に発信する防災都市として仙台防災枠組の採択都市にふさわしい都市環境と、災害対応力に備え国内外の防災力の向上に貢献できるまちを目指すとも掲げていました。
ことしの2月の資料では、杜の恵みとともに暮らすまちの中で、災害対応力を備え、国内外の防災力の向上に貢献できるまちを、目指す都市の姿として掲げています。この2月の資料は、仙台防災枠組の採択都市にふさわしい都市環境と災害対応力ということを意味してのものになっているのか、お伺いいたします。
183: ◯政策企画課長 本市におきましては、これまで杜の都の豊かな環境を基本としながら、震災の経験を踏まえた防災環境都市づくりを推進してまいりました。次期総合計画について審議会では、現在のところ、目指す都市の姿を、環境面では、豊かな自然と市民の暮らしや都市機能が調和した、世界に通用する住みよさと風格を実感できるまち、また防災面では、仙台防災枠組の採択市にふさわしく、災害対応力を備え、国内外の防災力の向上に貢献できるまちとして、都市環境と防災の両面から整理しまして検討を進めているところでございます。
184: ◯鈴木広康委員 私もこの基本計画の検討資料の概要を、最初は12月のものを見ながらいろいろと議論を進めようと思っていたら、2月のものを見ましたら、少しずつ変わっていくというか、まさに検討会の中でいろいろと皆さんの議論があってプラスになったり、削除まではいかないのかもしれませんけれども、いろいろとブラッシュアップされていっているんだろうなというふうに思うんですけれども、昨年12月に示されたこの資料をもとに議論が行われ、2月にこの概要の修正版を出されたわけであります。この2カ月間の中でもいろいろと議論があって、次の10年に向けての議論があり、時々刻々といろいろこの概要等の中でも変わっていくということを改めて認識もさせていただきました。それと同時に、まさにこの議決案件になっている総合計画でありますので、議会の中でも代表して各常任委員会の委員長さんがこの総合計画の審議会に入っていらっしゃるわけでありますけれども、議会の中でもしっかりと議論をしていかなければならないということを、改めてこの2カ月の変化を見て感じたところであります。
昨年12月の基本計画の検討資料におきまして、重点
プロジェクトとして、せんだい都心再構築
プロジェクトがあります。その中身は昨年の7月に示されましたけれども、この
プロジェクトはこれからの本市の50年にもかかわる、大事な、大事なものであります。
ことしの2月の資料からこの
プロジェクトは消えて、都心創生
プロジェクトというような名称になっております。当初はこの
プロジェクトの中の6番目にせんだい都心再構築
プロジェクトとあったんですが、その名前が都心創生
プロジェクトに変わったのかなというふうに思ったんですけれども、その点についてはどうなのかお伺いいたします。
185: ◯政策企画課長 せんだい都心再構築
プロジェクトにつきましては、昨年12月の総合計画審議会の第2回部会におきまして、六つの重点
プロジェクトの一つとしてお示しをして御議論いただいたところでございます。そこでの御意見を踏まえまして、本年2月の第3回部会に提出した資料におきましては、重点
プロジェクトの全体の構成を見直したところでございます。その見直しの中で、都心再構築
プロジェクトを二つに大きく分割しまして、杜と海の都
プロジェクトと都心創生
プロジェクトとして再編成したものでございます。
186: ◯鈴木広康委員 二つに分割をして、この概要版の中にも掲載されているということであります。せんだい都心再構築
プロジェクト、まさに都心の部分の再構築でありますけれども、まちをリノベーションするということであります。防災環境都市という点で、仙台駅前の西口広場の今後の考え方という部分、今後の検討をしていくということでありますけれども、防災重点で公園のあり方、広場、空間のあり方や場所が重要であります。今後の検討においては、いわゆる防災上の避難の空間であったり広場としてのあり方に重きを置くのであるのかお伺いをしたいと思うと同時に、仙台駅前にありますので、駅前の西口ですね。そしてペデストリアンデッキもあります。ペデストリアンデッキがあって、先ほどもちょっと議論をさせていただきましたが、それも橋上空間を用いながら、回遊性も感じながら、そして防災空間としてのしっかりとした広場も確保するということも今後考えていくことも大事かなと。まさにまちのリノベーションを考えるという意味では、いろいろな考え方をしっかりとやっていくということが大事だろうと思うんですけれども、この点についてはいかがなのかお伺いをいたします。
187: ◯都心まちづくり課長 都心の再構築を進める上では、東日本大震災の経験や教訓を踏まえ、しなやかで強靱な都市を目指す防災環境都市づくりの視点も重要な検討要素の一つと考えております。
青葉通の広場化は、実現の可能性も含め、これから検討を始める段階ではございますが、今後ペデストリアンデッキのあり方や活用の検討とともに、沿道の民間開発との連携や機能分担を視野に入れながら、仙台駅周辺の国内外からの来街者が、災害時に安心して行動できるよう、防災機能としてのあり方についても検討を進めてまいります。
188: ◯鈴木広康委員 先ほども基本計画、いわゆる総合計画の基本計画の中の部分に二つに分けたという
プロジェクトに入っているということでありました杜と海の都の
プロジェクト、そしてまた都心創生の
プロジェクト、ここに分割をして都心再構築
プロジェクトも入っていますよということでありました。と同時に、今ほどもありました防災環境都市という視点です。これは大変重要な部分であります。これをしっかりとこの総合計画の中にも入っている部分を含めながら、しっかり取り組むこと、都心再構築にもこれは連動するというような部分で、ぜひこの部分につきましてはよろしくお願いしたいというふうに思います。
本市の次の10年のまちづくりの指針の総合計画、昨年12月の総合計画審議会での議論、この議論を踏まえたことしの2月に示された先ほどの概要版もありましたけれども、資料第2版が我々にも配付をされているわけでありますが、お手元にはございません。後ほど見ていただければというふうに思いますけれども、中身ががらりと変わっております。第1版から第2版でも、先ほどありましたように、いろいろと議論を重ねながらこの総合計画、今進めている計画をしっかりと練っていこうということで審議をされているということであります。
しかしながら、今後の仙台市の都市個性をそのままにしながらも、まちづくりの理念、目指す都市の姿も変わりました。そして、第2版を基本としながら今後進めると思いますけれども、さらなるブラッシュアップをされていくんだろうというように思いますけれども、第3版、第4版といって今後も示されることになろうかと思いますけれども、この点について、今後のスケジュール感だと思いますけれども、お伺いをいたします。
189: ◯政策企画課長 まず、これまでの審議会の経過ですが、平成30年10月に総合計画審議会を立ち上げて以降、これまで6回の全体会と3回の部会を開催してまいりました。審議会では、毎回委員の皆様に大変活発な御議論をたいだいておるところでございます。
3月下旬に予定しております第4回部会には、第3回部会に提出した資料をベースとしつつ、それに修正を加えた資料を提示する考えでございます。
新年度に入りましたら、また引き続き審議会のほうを開催しまして、夏ごろをめどに中間案のほうの策定に取り組んでまいりたいと思います。
今後とも審議会での御議論、御意見を十分に踏まえながら、都度、資料のほうはブラッシュアップをしてまいりまして、議論を深めてまいりたいと存じます。
190: ◯鈴木広康委員 今後も審議会をしていただきながら、都度、ブラッシュアップをしていって、一番本市の今後の10年のまちづくりにふさわしい総合計画ができ上がること。そして、総合計画と同時に都市計画マスタープラン、これは一体のものになろうと思います。そして同時に、いわゆる新庁舎の部分もつながっていくだろう、そして同時に都市計画の部分でありますから、まちづくりの都心再構築も全部つながっていくと。そこの中に含まれた、網羅されたものが、総合計画になっていくんだろうというふうに思いますので、ぜひブラッシュアップしながら進めていただきたいというふうに思います。
次に、きょうも資料としてもお配りさせていただきましたが、本市のいわゆるまちづくりについてお示しをいただきました。団体の方々からあったわけでありますけれども、仙台の商工会議所のほうから、昨年10月に提言書がまとめられ、チャレンジシティ仙台ということでまとめたものがございました。きょうお手元のほうに、この図案と一緒に五つの指針というものの中身を掲載したものをお配りさせていただきましたけれども、この本市の総合計画、そしてまた都市計画マスタープランへの提言ということであります。この中にも記載がございましたが、チャレンジシティ仙台の中に、仙台全体としての課題は多岐にわたるけれども、今回は都心のまちづくりをメーンテーマとして考えたものですよというようなことで、五つの指針が挙げられているわけであります。
先ほどから議論をさせていただきました本庁舎の建てかえの基本計画、そしてまた総合計画、そしてまた都市マスまたは音楽ホールも含めてでありますけれども、さまざまな検討会が進められております。
その中に審議会や検討会がありますけれども、仙台のこの商工会議所におきましても、仙台商工会議所の仙台活性化まちづくり2030という委員会の中でこれらがまとめられて、昨年10月、市長にお渡しをされたようでありますけれども、その中には委員として委嘱されている大学の教授であったり、都市計画にも大変造詣が深い方も多数入っているわけでありますけれども、私もいろいろと審議会であったり、都市計画の部分であったり、または本庁舎の建てかえの委員会であったりと、仙台市の商工会議所のこの委員会のメンバーを見たら、同じ先生がやっぱり入っているんですね。確かにすばらしい有識者であろうかというふうに思いますけれども、仙台のこれからを考えるという意味で、この先生などを、同時に同じ委員会ではないのですけれども、それぞれのところに必ず入っていただいているというような方向性が見えるわけですけれども、しっかりとしたそういう部分では仙台のまちづくりを一緒に担っていただこうというような意図を感じたのですが、その点についてはどのようなお考えで審議会等に選出をされているのか、お伺いいたします。
191: ◯まちづくり政策局次長 商工会議所による提言、チャレンジシティ仙台でございます。老朽建築物の更新のおくれや仙台駅前の人の流れの集中などの課題認識のもと、都心のまちづくりの方向性に関する内容が主なものとなってございます。この点で、総合計画等の議論と重なる部分が多いものと認識してございます。
本市の状況にお詳しい専門家ということもございまして、委員の選任に当たってはおのずと重複する部分がふえているというふうに認識してございます。
192: ◯鈴木広康委員 専門家の議論もしっかりと伺いながらも、ぜひですね。このチャレンジシティ仙台、私も見させていただきましたけれども、五つの指針がありました。文化創造都市、国際交流都市、商都、そして研究開発都市、その真ん中に回遊都市ということで記載はありますけれども、まさにこのチャレンジシティ仙台を見たときに、市長の市政方針または新年度の主題であります、多様な力で未来を創る、新たな杜の都への挑戦というところで、まさに挑戦、チャレンジというところで一致をしているなというように考えたわけでありますけれども、仙台を支える中小企業の方々と気持ちがぐっと合致したのかなというふうに思っておりますけれども、その点についてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
193: ◯市長 仙台商工会議所からの御提言、チャレンジシティ仙台ですが、本市都心のまちづくりをメーンテーマに、困難な事例にも果敢にチャレンジすることが重要との考えのもと、都心の魅力を磨く回遊都市に向けたエリアマネジメントなどの取り組みや付加価値を高める研究開発都市を目指したイノベーションの創出など、事業者の方々らしい攻めの姿勢によるさまざまな取り組みが掲げられているものと認識しております。
先ほど御指摘がございましたように、このような視点というのは、今般私の施政方針でお示ししましたテーマや企業のノウハウを生かしたまちづくりなどとも共通するものと感じておりまして、今後とも本市経済を担う中小企業の皆様方を初め、多様な主体の方々とともに希望ある未来に向けて挑戦を重ねてまいりたいと存じます。
194: ◯鈴木広康委員 多様な方々とつながる、ここは大事な視点だというふうに思います。そこのところをぜひ考えながらのまちづくりだというふうに思います。よろしくお願いします。
チャレンジシティ仙台では、仙台全体としての課題は多岐にわたるが、今回は仙台の都心まちづくりをメーンテーマとしているということで、先ほども御紹介をいたしましたけれども、まさに本市の都心再構築
プロジェクト、先ほども都心再構築の中でいろいろと仙台駅前の回遊性とか、そのあたりについてもお伺いをいたしたりしましたけれども、この提言も実に参考になるものかなというふうに思っておりますけれども、その点についてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
195: ◯まちづくり政策局次長 チャレンジシティ仙台の策定に当たりましては、私を初め市の職員もオブザーバーとして参加いたしまして、課題を共有しながら進めてまいりました。その意味で、都心再構築
プロジェクトとチャレンジシティは、都心部における課題認識等について重なる部分があるものと認識をいたしております。
都心再構築
プロジェクトはこの提言を参考にしたということ、直接に参考にしたということではございませんけれども、都心の回遊性を高める取り組み、あるいは次世代放射光施設を生かしたイノベーションの創出など、方向性を同じくする部分が多いものと考えてございます。
196: ◯鈴木広康委員 本市の計画をつくる上で、いろんな民間の方々、先ほどの多様性という部分につながっていくということであります。そういう部分では、そういった協力もいただくということは大変に重要だろうというふうに思います。
先日、公民連携によります本市都心部活性化を話し合うセミナーがありました。みんなで都心まちづくりを考えようというのが開かれたわけでありますが、その都心再生推進グループ、せんだいリノベーションまちづくり、SRMという実行委員会がありますけれども、本市で開催されました。この場に、都心まちづくり課の先ほど御答弁いただきました都心まちづくり課長が参加されておりますけれども、どのような立場で御参加されていたのかお伺いいたします。
197: ◯都心まちづくり課長 本市では、民間主導で遊休不動産や道路や公園などの公共空間を利活用しながら、新たなにぎわいの創出と魅力ある都市空間の形成を図ることを目的としたリノベーションまちづくりを推進しております。
今回は、その人材の発掘や育成を目的として、民間のまちづくり団体であるせんだいリノベーションまちづくり実行委員会と共催でセミナーを開催したものです。
今後、公共空間の活用や運営を行政と民間がどのように手を組んで進めるのかというセミナーのテーマに関連する施策としまして、私から都心再構築
プロジェクトを紹介させていただきました。
198: ◯鈴木広康委員 行政と民間が手をつなぐというような部分、この都心再生推進グループ、せんだいイノベーションまちづくり、SRM、この実行委員会の実行委員長は、実は元都市整備局長の小島博仁さんなんですね。このセミナーでは、どのような御発言をされているのか、課長、お伺いいたします。
199: ◯都心まちづくり課長 せんだいリノベーションまちづくり実行委員長である小島氏からは、元行政職員の立場から、都心再構築
プロジェクトを打ち出したことを評価した上で、具体的なビジョンを市民によりわかりやすい言葉で伝えるメッセージの打ち出し方などについて、民間と一緒に考えながら進めるべきであるといった趣旨の発言がございました。
200: ◯鈴木広康委員 きょうは仙台商工会議所のチャレンジシティ仙台も紹介をさせていただきました。これからまちづくり、仙台の総合計画と、そしてまた都市マスタープラン、そして新庁舎、そしてまた音楽ホール、さまざまなつながりがあって、全てまちづくりにかかわってくる部分であります。
しかしながら、本市事業という部分になるんですけれども、いわゆる公共の部分になる公共都市、そしてまた民間からの民間投資、これはまさに公民連携を進めなければならない時期になっている、これが鍵かなというふうに思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
201: ◯まちづくり政策局長 人口減少局面が迫る中、本市の都市経営環境は厳しさを増すものと想定しておりまして、多様化、高度化する行政ニーズに対応していくためには、民間の発想やノウハウを取り入れていく視点がより一層重要になるものというふうに認識をしております。
こうした考えのもと、関係部局との調整を一元的に行います公民連携の窓口を開設いたしますとともに、民間投資を呼び込む都心再構築
プロジェクトに取り組んでいるところでもございまして、今後ともさまざまな場面において官民一体となったまちづくりを進めてまいりたいと存じます。
202: ◯鈴木広康委員 きょうはこの令和2年度に決めなければならないこと、それらにつきまして議論をさせていただきました。これまで新総合計画、都市マスタープラン、新庁舎建てかえ、音楽ホールについて質疑をしてまいりました。いずれの
プロジェクトも計画も、郡市長が現市長であるときに決めなくてはならないことであります。決めた後、これらが始動スタートすることもしっかりと自分の目で確かめたいと思うのが普通だというふうに思います。自身が決断したからこそであります。市長は、これらの
プロジェクトや計画を決定した後において、御自身の目でしっかりと確かめたいと思うのか、いやここまで決めたのだから後は大丈夫と安堵して締めくくるのか、どちらなのか、この点を最後にお伺いして質疑を終わります。
203: ◯市長 御指摘のございました新総合計画、都市マスタープラン、そしてまた都心再構築
プロジェクトあるいはガスの民営化など、現在仙台市政は大型
プロジェクトを並走させているところでございます。これらはいずれも10年後、30年後のこのまちの姿を方向づける大変重要な案件でございまして、策定段階、実施段階問わず、各部局間に横串を刺して、庁内外での活発な議論を重ねながら全体調整を図って進めていく必要があると、このように思っております。
新年度は、新総合計画を決定する重要な時期でございます。私自身が先頭に立って計画の策定及び各
プロジェクトの前進に全力で当たってまいる所存でございます。
204: ◯鈴木広康委員 市長の目で確かめたいとも思っておるのか、確認をいたします。
205: ◯市長 新年度は、新総合計画を決定するということでございます。私自身先頭に立って、この計画の策定、そしてまた各
プロジェクトの前進に邁進してまいります。
206: ◯委員長 この際、暫時休憩いたします。
休憩 午後4時10分
再開 午後4時13分
207: ◯委員長 再開いたします。
民主フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔村上かずひこ委員、質疑席に着席〕
208: ◯委員長 発言を願います。
209: ◯村上かずひこ委員 それでは、私のほうからは、まず宿泊税のことからお伺いいたします。
宿泊税については、昨年の議会におきまして決議案も提出させていただきましたけれども、県議会におきましては、この状況、コロナウイルスのことがありまして、条例案提出を断念したようでございます。本市も県議会が課税するということを前提に始まりましたので、本市もそれは一度立ちどまるべきことは当然であると思っております。
そこでお伺いいたしますけれども、これに先立ちまして、交流人口拡大財源検討会議、これはこの3月をもって答申をいただいて、それで方向づけるということだったんですが、先ほどの答弁のとおり引き続きこの会議は継続するということで、コロナウイルスの対策等をお聞きして、さまざまな立場の方の御意見があると思うんですが、それを取りまとめてその対策に生かしていきたいということでよろしいんでしょうか。
210: ◯文化観光局長 現在、
新型コロナウイルス感染症による影響が観光関連産業を中心に大変厳しい状況となっております。まずはその回復を最優先ということで、今般の今月末に予定しております検討会議におきましては、さまざまな対策をお伺いするということにしております。と申しますのも、その検討会議のメンバーには、宿泊事業者を初め、交通事業者であるとか、例えば観光の学問としての専門家とか、さまざま幅広い方々に委員を御就任いただいておりますので、そういったことを今月末にお話しいただくというような予定にしてございます。
211: ◯村上かずひこ委員 今、多分観光関連業者は大変なことになっていると思うんですが、今当局としてはいろいろな方のお話を伺っていると思うんですが、現在の置かれている状況、ちょっとお話しいただけますでしょうか。
212: ◯文化観光局長 観光関連ということで、今私が把握しております文化観光局がヒアリングしたものを御紹介いたしますと、まず宿泊事業者につきましては、例えば稼働率が10%程度まで落ちている宿泊事業者があるなど、大変厳しい状況にあるものというふうに認識しております。また、飲食店につきましては、現在……
〔傍聴席で騒ぐ者あり〕
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
213: ◯委員長 静粛に願います。
答弁を続けてください。
214: ◯文化観光局長 再度申し上げますと、宿泊事業者につきましては、客室稼働率が10%程度まで落ち込んだ事業者がいるなど大変厳しい状況でございます。また、飲食店につきましては、現在経済局を中心に新たな制度融資などをつくっておりますが、そういった制度融資が月末までに実行されないと大変厳しい状況であるというような声が聞かれております。
215: ◯委員長 渡辺博委員、先ほど議事進行の件で。
216: ◯渡辺博委員 委員長、今、静粛にという言葉をいただきましたので結構でございますが、大事な質疑中に傍聴席で何事かありました。私は一番近いところにいるからだけではないと思いますけれども、肝心なお話を聞くことができませんでした。
それで、議事進行を申し上げたのは、委員長にぜひ整理をしていただいてからまた再開をしていただきたい、そういうふうなことを申し上げたかった次第でございます。
冒頭申し上げましたとおり、整理をしていただきましたので、結構でございます。
217: ◯委員長 承りました。
それでは、質疑を続けさせていただきます。
218: ◯村上かずひこ委員 この宿泊税は、本市としては来年の4月から導入を予定しておりましたけれども、導入の目的の一つが観光政策、財源が足らなくなるということも一部ございました。要するに、令和3年度から、今わかっていることは、東北観光復興対策交付金約2億円が、まずなくなるということです。観光政策について、まず2億円がなくなるということで、確認ですがよろしいでしょうか。
219: ◯文化観光局長 令和2年度においては、予算額として1億5000万円程度がなくなります。令和元年度につきましては2億4000万円なくなる、計上しておるというような予定でございます。
220: ◯村上かずひこ委員 そこで、財政局長にちょっとお聞きするんですが、4月から東京にお戻りになるということで、令和3年度の予算については財政局長、関係ないと言えば関係ないんですが、今わかっていること、例えば宿泊税もどうなるかわかりませんし、2億円はまず観光行政から減るということは今わかっていることです。ですから、来年度の次の財政局長はどなたかわかりませんけれども、少なくてもそういう財源については、ぜひ帰る前に申し送りをしていただきたいと思いますが、ちょっと御意見をお聞かせください。
221: ◯財政局長 東北観光復興対策交付金は、令和2年度で終了する見通しであり、これにかわる新たな財源の確保が難しい場合には、既存施策の見直しや事業規模縮小等の検討が必要となるものと認識しております。
一方で、当該交付金を活用している事業のうち、廃止による地域経済への影響が大きいものなど、直ちに廃止縮小することが妥当ではない事業もあろうかと存じます。このため、まずは担当部局による評価等を踏まえて、継続が必要とされる事業の見きわめを行うとともに、現在進められている交流人口拡大財源検討会議の議論の推移を見守りつつ、必要となる財源の確保に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
222: ◯文化観光局長 先ほど御答弁申し上げました東北観光復興対策交付金でございますが、再度御答弁申し上げます。
令和元年度、今年度でございますが、交付金充当額が1億9000万円余でございます。令和2年度が1億2000万円余になっております。令和3年度になりますと、交付金がなくなるという形になります。
223: ◯村上かずひこ委員 財政局長には、ぜひ次の財政局長にお願いしたいんですけれども、今このコロナウイルスの騒動がいつ収束するかわかりませんけれども、まさに来年度の4月からDCキャンペーンが始まります。まさに来年度の4月から本当に、再来年度ですか、その事業が、観光のバックアップが必要になるかと思いますので、ぜひこの問題につきまして、お金が必要になることが予測されますけれども、今年度中にその対策を練って、補正を組まなければならなくなるかもしれませんけれども、それに、観光行政については今そのように対策を練っていただきたいと思います。その御意見、ちょっとお願いいたします。
224: ◯文化観光局長 新型コロナウイルス対策ということで、非常に今厳しい状況に入っておるというふうに認識しております。現在、先週より、経済局と文化観光局において、集中的な事業者ヒアリングを今展開しているところでございます。そして、その事業者の皆様の声を聞きながら、適切な対策について、今検討しているところで、そういったものについて必要な予算の確保についても関係局とも相談しながら適切に運んでまいりたいというふうに考えております。
225: ◯村上かずひこ委員 このコロナウイルスの話はいつ収束するかわかりませんけれども、昨年度の市議会の決議案も、県が課税するということで私たちも決議案を出したんですけれども、この選択肢として、県よりも先に動く、改めてこの宿泊税については県より先に動くというのも選択肢の一つだとも思われますが、そのことについてはどう思われますか。
226: ◯文化観光局長 繰り返しになりますが、まずは現下のコロナウイルスの影響によりまして苦しんでいる事業者の皆様、こちらの御支援ということをまず第一に考えまして、その上で回復した暁に、また適切に検討してまいりたいというふうに考えております。
227: ◯村上かずひこ委員 県とは出おくれることのないよう、こちらが先に動くというのも選択肢の一つであるということも考えていただきたいと思っております。
このコロナウイルス、今これが休校になりまして1週間がたちました。それで今、何が起きているのか。私はこの委員会に出席しておりますので、昼間近所でどういうことが起きているのかなかなかわかりませんのでお話をいろいろ伺っております。子供たちは、高学年になれば公園で遊んでいる子もいるようですし、友達の家に遊びに行って集まってゲームをやっている方もいらっしゃいます。さまざまなお話をお聞きしますが、家にずっと親子でテレワークしながらいらっしゃる方もいますし、今の状況、この社会、ぴりぴり感もありますし、子供たちにも本当にストレスがたまっていると思います。まだ1週間です。
春休みになっても状況が変わるわけではないので、これがあと1カ月続くんですけれども、教育局としてはこの子供たち、また親のストレスもありますけれども、今どのように把握なさっているのかお聞きいたします。
228: ◯教育指導課長 3月2日から、全校一斉、全市一斉で臨時休業に入っておりますけれども、この間、教育委員会の指導主事等が手分けをして、それぞれの学校から情報を収集しているところでございます。今、子供たちが何をどのような生活状況なのかというお尋ねでございますけれども、各学校は電話をかけたり、あるいは必要に応じて家庭訪問するなどして、子供たちの状況をつかんでおりますけれども、宿題をしたり、あるいは家事手伝いをしたり、あるいはテレビを見ていたり、あるいはストレスというさっきお話をいただきましたけれども、縄跳びをしたりとか、そういった状況であるという報告を受けてございます。
229: ◯村上かずひこ委員 間違いないのは子供たちのストレス、子供たちの本当に健全ということに対しても大変問題があると思いますし、保護者によってもストレスがたまっている方、何でもない方、さまざまだと思いますが、このストレスがどういった方向に動くのか、あと1カ月もありますので、本当に私は危惧しております。
さまざまな意見がありますけれども、子供によって、家庭によっては、DVやネグレクトがありまして、学校が唯一のシェルターで安全な場所だと思っている子供たちもいると思っています。ですから、この休校がよかったと思っている方は全国で70%のようですが、これがあと1カ月間、どのような方向になるのか、大変子供たちのことを心配しますけれども、ぜひ学校の先生方、大変忙しいとは思います。先生方は担任ですので、家庭状況もおわかりですので、今しているということなんですけれども、ぜひ家庭訪問なり気にかけて、動向、親のストレスも含めてやっていただきたいと思っております。
それで、私が一番危惧するのは、子供たちの学習です。3週間学校がないということは、3週間の授業が欠落するということです。3週間習わないことは、多分いろいろあると思います。物すごい大切なことを習っていない子も出てきます。このことに対しては、どういった方向性を今教育局ではお持ちなのか、お聞かせください。
230: ◯教育指導課長 現在、小中学校に対して、授業時数の調査と各教科で指導できなかった内容の確認を行っているところでございます。臨時休業により、児童生徒が学習できなかった内容につきましては、文部科学省の通知を受けまして、学習に著しいおくれが生じることのないよう、必要に応じて次年度に未指導分の授業を行うことで対応したいというふうに考えてございます。
学習のおくれを回復するために必要な時数については、学校あるいは学年ごとに異なることから、各学校に対し、補充が必要な指導内容を次年度の年間指導計画に位置づけ、確実に実施するよう指導してまいります。
また、小学校6年生については卒業ということになるわけですけれども、進学先の中学校へ学習状況の情報提供を行いまして、進学後に中学校の学習指導の中で補充的な学習が行えるよう配慮してまいります。
231: ◯村上かずひこ委員 この問題が厄介なのは、クラスによって、学校によって、どのくらいおくれているかわからないわけなので現状を把握しなければならないということと、今6年生のことはお聞きしようと思ったんですが、中学生になります。ですから、補習するといっても、中学校の先生が小学校の教科を教えなければならなくなる。そういうことで、そのおくれを取り戻すには平均3週間かかるんでしょうか。
232: ◯教育指導課長 現在、時数及びその指導できなかった内容について調査中でございまして、ただ各学校それぞれこういった感染症による学級閉鎖等に備えまして、余剰時数という形で、標準時数よりも多く授業の計画を立てておりまして、震災のときもそうだったんですけれども、調査してみないとどれぐらいの内容、時数になるかわかりませんけれども、早い時期にこういった補充的な学習を設定するように指導してまいりたい、このように考えてございます。
233: ◯村上かずひこ委員 それは夏休みに補習するということではなくて、夏休み前におくれを取り戻すということでよろしいんでしょうか。
234: ◯教育指導課長 例えば算数とか数学のように積み上げていかなければならない、そういった学習もございますので、まずは小学校の内容をきちんと学習をし、その上に中学校での学習を積み上げていく、そのような形になろうかと存じます。
235: ◯村上かずひこ委員 あと心配いたしますのは、この3週間の空白、欠落ができて、教育格差が広がらないのか。塾に行ける子供はいいですけれども、行けない子供たちは、それでおくれを本当に取り戻せるのかどうかということを子供たち心配しますけれども、ぜひ夏休み前にはそのおくれが取り戻せるように、ぜひお願いしたいと思っております。
それと、夏休みにはならないということなんですが、お聞きしたかったのは、まだエアコン設置が小学校は1%なので、夏休みにずれ込む場合があるかもしれませんけれども、エアコン設置についてはそれまでに解消されると考えてよろしいですか。
236: ◯総務企画部長 市立学校への空調機器設置については、先行して工事を進めております中学校におきましては、3月末までに設置完了の見込みでございます。小学校につきましては、新築で設置する荒井小学校を除く118校のうち100校で工事に着手しております。高等学校につきましては、1校が完成し、残りの3校は工事契約済みとなっております。引き続き、全ての学校へ早期に設置ができるよう全力で取り組んでまいります。
237: ◯村上かずひこ委員 契約もまだ済んでいないところもあるようですので、ぜひ暑くなる前に設置をお願いしたいと思っております。
それと、児童館についてちょっとお聞きしますけれども、3月24日から自由来館ができるかもしれないんですけれども、長期休暇の対応になるかもしれないんですけれども、大量に自由来館の子供たちが来るかもしれないということを児童館の方はおっしゃっていましたが、そのことはどうなんでしょうか。
238: ◯子供未来局長 児童クラブにつきましては、臨時休業の趣旨を踏まえまして、可能な場合には利用を控えるようにお願いしつつ、休みがとれない保護者に配慮するため、必要な御家庭からは受け入れができるよう現在体制をとっているところでございます。
臨時休業の開始以来、児童クラブでの受け入れは登録児童の3割程度となっておりまして、手洗いや換気を徹底するほか、児童同士の距離を確保するなど、衛生管理に留意し運営しております。
現行の受け入れ体制は3月24日までとなっておりまして、25日以降は情勢を見て整理することとしております。引き続き利用状況や課題把握に努めるとともに、感染リスク低減のため、密集性を避けた小さな集団での受け入れとなるようスペースと職員体制の確保を図ってまいりたい、このように考えております。
239: ◯村上かずひこ委員 この間お邪魔しました児童館では、やはり人員、それと子供たちがもう1カ月たつので、遊び部屋がないので、児童館に大挙押し寄せることが考え得るということで非常に御心配なさっておりましたので、ぜひその辺のことは子供未来局として対策を組んでいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
それと、子供たちのことは引き続きなんですが、あと気になさっている方は、家庭によってはネグレクトがあって、要するに給食しか食べられない子が実際にいると。現在、これ1カ月続いちゃうんですけれども、そういった子供たち、DVの問題も含めてなんですが、親のストレスも多分増大してきます。公然となっていないようなところで、子供たちが御飯が食べられない、またはDVを受けるということがあり得るかもしれませんけれども、学校ではそのことについてはどのようにお考えなんでしょうか。
240: ◯教育相談課長 各学校に対しましては、休業中の生徒指導について通知し、その中で心配される児童生徒に関しては必要に応じて家庭訪問を行い、状況把握に努めるようお願いしているところでございます。休業中にあっても、学校、関係機関等と連携しながら、心配される児童生徒への見守りを徹底し、安全確保を図ってまいりたい、そのように存じます。
241: ◯村上かずひこ委員 ぜひ子供たちのことが一番メーンのことになりますので、その子供たち、あらゆることが考えられます。あと1カ月ありますので、ぜひ子供たちにそういったストレスが向かわないように、子供たち自身のストレスもたまってきますので、ぜひそのことについては学校のほうがきめ細かく監視していただきたいといいますか、注視していただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
次にお伺いするのは、市立病院のことでございます。
代表質疑で市立病院の浸水対策事業についてお聞きしました。それで、病院管理者からは、その答弁にありました中に、患者さんの身体の安全を確保するためには事前に避難を行うということもおっしゃっていましたけれども、すごい豪雨の状況の場合、多分これはなかなか難しいと思うんですが、いかがでしょうか。現実的な判断になるんでしょうか。
242: ◯危機管理監 市立病院のほうで策定をしておりますいわゆる避難確保計画のほうにも、そういった転院搬送といったようなことが想定をされております。大雨の場合には、早期に気象状況のある程度の見込みがつきますので、早目にリスクを察知した上でそういった避難、転院といったことを検討している、そのように理解をしております。
243: ◯村上かずひこ委員 この話は病院管理者ではなく危機管理監にお答えいただきたかったので、ありがとうございます。病院管理者におかれましては、この感染症、全精力を傾注してこの対策に従事していただきたいと思います。この市立病院のことに関しましては、ぜひ危機管理監、危機管理室が把握していただきたいと思っております。
この間、このハザードマップも見たということでお借りしましたけれども、このハザードマップ上は、市立病院は0.5メートルから3メートルの高さになると言われているんですが、この浸水対策は14メートルちょっとぐらいのところ、要するにちょうど玄関口の高さなんですが、これは3メートルになるということになっているんですが、それはどのようにお考えなんでしょうか。
244: ◯危機管理監 まさに今委員お話がありましたように、ハザードマップ上、0.5メートルから3メートルの浸水ということでございます。市立病院の検討によりますと、実際の市立病院の標高、それからその近くの国道の標高、そういったものも勘案しまして、14メートルの浸水、これに耐えられるような状態で対策をしているというものと理解しております。
245: ◯村上かずひこ委員 これらを私がなぜ言うのかというのは本会議でも申し述べましたけれども、電源喪失ということは、病院ではあってはならないのは当たり前です。区役所の電源喪失とはわけが違います。
それで、危機管理室の方がいらっしゃってそうおっしゃいました。コンピューター上の机上のお話です。あなたはそこの病院に行ってみましたかと言ったら、いやわかりませんと言っていましたけれども、ほかの方は見にいかれましたか。
246: ◯危機管理監 私も現場は、一応確認は、目視はしております。確認をいたしまして、市立病院の側にある報告書と現場との突き合わせはしてまいりました。
247: ◯村上かずひこ委員 それで、このハザードマップなんですが、千年に一度の雨と書いてあるんですけれども、これは何の根拠もないんですよ、千年に一度の雨なんていうのは。私が危惧するのは電源喪失ということですが、IPCCというのがあります。気候変動に関する政府間パネル、特別報告書というのがございます。その中に、現在の海の温度の上昇は、太平洋で発生する台風のモンスター化は避けられない、昨年の台風第19号のように北上しても勢力が衰えず勢力を維持したままのモンスター台風が発生する、百年に一度の大雨が毎年日本にやってくるということを警告しております。
実際、3年間、大雨が毎年来ております。広島のときもありました。台風第19号は仙台も被害に遭いました。このことを考えていかなければならないんですが、この千年に一度という机上の空論なんですけれども、毎年来るかもしれない。保険会社、損害保険も、2年間続けて保険金の支払いが1兆円を超えていて大変なことになっていることもお聞きしました。
毎年来る、IPCCではそのように警告していますけれども、私が言いたいのは、市立病院は多重防御をしなければならないということです。そのときお話ししましたけれども、市立病院の玄関は標高14メートルです。後ろが80センチ低いので、そこに防御壁をつくるというんですが、それは14メートルちょっとです。ですから、広瀬橋が崩壊した場合、これも想定しなければならないんですが、多分玄関口より、これですと3メートル高くなる。私が言いたいのは、お話ししましたけれども、市立病院は14メートルの高さの周り三角は、3方向は、すき間があります。14メートルの下にすき間があるんです。本会議でもお話ししましたが、市立病院、あの巨大な建物が大きなばねの上に乗っかっているだけなんですよ。そこにすき間がある。そこから入っていけば、下に水が全部入っていきます。それで電源喪失します。あってはいけないので、ぜひこの浸水対策、6000万円なんですが、多分これでは私は非常に危ないと思っていますけれども、危機管理監はどのようにお考えでしょうか。
248: ◯危機管理監 河川氾濫による洪水浸水想定区域とその浸水深につきましては、円滑かつ迅速な避難に資するために、現在、先ほど委員からもお話がありましたけれども、水防法という法律がございまして、それに基づきまして、現在は千年に一度の豪雨を想定して河川管理者が作成しているということで、これは避難の円滑化、迅速化といったことに資するための想定でございます。
市立病院におきましては、こうした想定に対してハード整備により立ち向かっていくということで対策を進めているというふうに伺っておりますので、相当程度の浸水防止効果は見込まれるものと私は認識をしております。
一方でこれもまた、ただいま委員お話のありました多重防御といいますか、そうした観点から申しますと、市立病院はその地域の拠点となる医療施設でありまして、一般の施設よりも万全の対応が求められるということを私どもも認識をいたしておりまして、危機管理室といたしましても、市立病院の避難計画を確認するなど取り組みを行っているところでございます。こうした点から、今後も市立病院の防災力向上のため必要な支援をしてまいりたいと考えております。
249: ◯村上かずひこ委員 さらなる防御壁、設計会社のさまざまな形の提言もあります。敷地内全部防御する防御壁を建てるやり方も示していますけれども、この簡単な、要するに進入口からの車の出入りするところですよ、裏の。そこからの浸水を防ぐ程度になっているんですが、多重防御は考えていただけるということでよろしいんでしょうか。
250: ◯危機管理監 ハード整備のお話ということで考えますと、これはそれぞれの各施設におきまして、その施設の立地なり、特性、運用方法、さまざまな面がございます。これに応じた検討が必要となりますので、基本的には各施設管理者が行うものと考えておりますが、電源確保という観点では、危機管理室といたしましても、市立病院は最優先で電力を確保すべき施設の一つというふうに考えております。
こうした点では、ハード整備を補うソフトの対応といたしまして、停電が発生した際には、東北電力との災害協定に基づきまして優先して電力を確保するよう要請するなどの対応、またそのほかにもさらなる電源喪失等の備えの検討に当たりましても、危機管理室から有効な情報を適宜提供するなど、必要な支援をしてまいります。
251: ◯村上かずひこ委員 市立病院に関しましては、最終決定権は病院管理者にございますけれども、その決定するまでの過程においては、ぜひ危機管理室で、ぜひ仙台市立病院に助言なり提言をしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
次にお聞きするのは、本会議でもお聞きしたんですが、青葉通整備のことでございます。
それで、都市整備局長は、答弁では、青葉通の広場化、公園化につきましては、開発事業者と連携をとりながら話し合って決めていくということをおっしゃっておりました。私がお聞きしたいのは、民間業者と策定、広場化の検討を相互に連動しながら決めていくということなんですけれども、青葉通の広場化、公園化については、県警から初めさまざまなハードルがあります。都市整備局としては、一緒に連携して進めていくということなんですが、あの広場化も含めて、何年でやろうと考えているんでしょうか。
252: ◯都市整備局長 青葉通の広場化につきましては、あくまで都心の将来イメージとしてお示しさせていただいたものでございまして、広場化に向けましては、これからどのような手法で進めるのかですとか、どこまでの範囲をどのように広場化するのかといったような基本的なところも含めまして、これからその可能性を検討していくという段階でございますし、また委員からただいま御指摘ございましたように、実現に向けましてはその交通に与える影響を初め、解決すべきさまざまな課題がございますことから、本市といたしましては今後そうした課題に対する調査検討について早期に進めまして、その内容に応じまして、いつの時点でどのような形で実現できるのかといったところについて検討してまいりたいと考えております。
253: ◯村上かずひこ委員 ですから、私が心配しているのは、容積率を上げると、両脇の旧さくら野、そしてGSビル。再開発するに当たって、容積率がどうなるかということがわからなければ、置いておくんじゃないですかね。違いますか。
254: ◯都市整備局長 青葉通の一部広場化につきまして、仙台駅西口の魅力ある空間の創出を図る上では、広場化と民間開発とを一体的に進めること、このことが理想というふうには考えておりますけれども、今後広場化の実現の可能性を含めた検討を進めていく中で、その整備主体あるいは整備手法、スケジュールなどについて、その容積率の部分も含めまして、都市再生特別地区の指定による一体的な整備ということに限ることなく、さまざまな組み合わせあるいはパターンを検討してまいりたいというふうに考えております。
その中で開発事業者との協議調整、これを図りながら、開発事業の進捗に影響を及ぼさないように鋭意取り組みを進めてまいりたいと存じます。
255: ◯村上かずひこ委員 そのようにぜひしていただきたいと思います。開発の事業がおくれる、このまま手つかずのままでまた何年も放置されることのないように、その容積率も含めて、その開発業者と一緒に先に進めていっていただきたいと思っております。
次に私がお聞きするのは、経済費中、卸売市場運営費に関連してちょっとお聞きいたします。
業務条例が、まだ採決はしておりませんけれども、12日にいたしますけれども、この運営費、運営状況が今後どうなるのかということに関連してお聞きいたします。この条例どおりになるとすれば、この前提が、地方自治体に限定されているものを一定のルールがあれば民間に開設も可能ということなんですが、将来にわたってはこれが民営化されるということもあり得る、可能であると考えてよろしいんでしょうか。
256: ◯中央卸売市場管理課長 これまで地方自治体に限定されておりました中央卸売市場の開設者は、法改正に伴い民間事業者によることも可能となりましたが、卸売業者の差別的取り扱いの禁止や、取引結果の公表など、一定のルール遵守が必要となるものです。
あわせて、公正公平な取引や安全・安心な生鮮食料品等の安定供給といった卸売市場としての役割を今後とも果たしていく必要があることから、本市が引き続き開設者となることとしたものでございます。
257: ◯村上かずひこ委員 今も行われている取引につきまして、第三者取引ということと直荷引き、両方禁止されているんですけれども、まずこの第三者取引、直荷引きについて違いを御説明ください。
258: ◯中央卸売市場業務課長 第三者販売の禁止は、卸売業者に対する取引ルールでございまして、卸売業者は原則、市場内の仲卸業者及び売買参加者以外の者に対して卸売を禁止するルールでございます。
一方、直荷引きの禁止につきましては、仲卸業者に対するルールでございまして、仲卸業者は原則、市場の卸売業者以外の者から買い入れることを禁止するルールでございます。
259: ◯村上かずひこ委員 前はこれは条例にあったんですが、これは条例から削除されて規則になったということ、施行規則に規定されるということなんですけれども、これは条例であれば市議会の承認が必要なんですが、施行規則であれば議会の承認なしに変えられるということに考えてよろしいんでしょうか。
260: ◯次長兼中央卸売市場長 条例でございますと、基本的には議会の承認が必要でございます。施行規則ということになりますと、市長の裁量という形になりますけれども、あくまでも市場の中のルールの取り決めにおきましては、開設者だけの判断で取りまとめることはできません。あくまでも市場関係者との連携を図りながら、これからの市場運営をどのように求めていくかということを整理した上で決めるべきものと認識しております。
261: ◯村上かずひこ委員 規則上もそうなっているんですけれども、これから市場取引委員会の調査、審議を経て、市長が承認した場合には可能ということになっているんですが、これは例えば市長が、いい悪いを決める決定権があるんですけれども、これは例えば朝4時、5時ごろ市長に電話で確認するんですか。
262: ◯次長兼中央卸売市場長 今考えている施行規則の中で取りまとめる方法といたしまして、まず市場関係者との協議のもとで一定の方向性を考えていこうと思っております。市場の取引委員会の中で審議、調査をしていただいて、方向性を固めた上で市長が承認すると考えているところでございます。
263: ◯村上かずひこ委員 市場の機能、公正公平な需要と供給にのっとった取引が今後とも行われれば問題ないんですけれども、これが市長がかわれば一切現在の取引ルールが変わってしまうということはあり得るんでしょうか。
264: ◯次長兼中央卸売市場長 繰り返しの答弁になってしまいますけれども、安定的に市場運営を進めてまいるためには、開設者だけではなくて、市場関係者と連携しながら取り組む必要があると認識しております。そのためには、開設者の考え方だけを主張するのではなく、市場関係者やそれに生産者、消費者も含めた皆様からの御意見を伺いながら取りまとめる必要がございます。
開設者といたしましては、引き続き市場関係者の取引拡大に向けまして、連携を深め、東北の中核的な市場としての役割、機能を果たせますよう適切な運営に努めてまいりたいと思っております。
265: ◯村上かずひこ委員 ぜひそのように、この市場の存在意義といいますか、需要と供給にのっとった公平な、公正な取引が損なわれることのないよう、ぜひ引き続きしていただきたいと思っております。
次にお伺いするのは、ある方から御相談がございました。それは独居老人の方で介護サービスを受けている方がいらっしゃいまして、37度5分の熱があったと。それで、デイサービス、介護サービス事業者がいらっしゃって熱をはかったらそういうことですので、これは厚生労働省のほうからの指針で、連れていかなくてもいいわけで、連れていけないので家に置いておくという状況がある。そして、介護ケアが必要なので、訪問介護者に電話が来る。
266: ◯委員長 時間を延長いたします。
267: ◯村上かずひこ委員 訪問介護の方は、何の防護服も何もありませんので、働いている方も行くのはためらう、社長である経営者についても行ってくれともなかなか言えない。仙台市に電話をしたら、決まっていないので何とも申し上げられないという返事だったようなんですが、いかがでしょうか。
268: ◯介護事業支援課長 今般の新型コロナウイルスに関する国の通知におきましては、訪問介護など居宅を訪問して行うサービスにおきましては、発熱等がある利用者に対しましては感染予防策を徹底して、サービスの提供を継続するということをされております。しかしながら、委員御指摘のように、特に消耗品でございますマスクとかが不足している事業者等出てきているところでございまして、マスクの不足につきましては国において徐々に対策を講じられつつあるところでございますけれども、現状におきましては何分平常時でない場合でございますので、ケアマネジャーさんとかを通じて、別の感染症対策は十分とられている事業者のほうに振り分けを行っていただくような対策をお願いしたところでございます。
269: ◯村上かずひこ委員 いや、ですから、訪問介護事業者の方が、熱があると言われると、行ってくれと言われても嫌がられる。行きたくないのはよくわかります。こういった場合、どうすればいいんですかね。
270: ◯介護事業支援課長 繰り返しになりますけれども、基本的には感染の予防対策を徹底していただいてサービスの提供を継続するとされてございます。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、感染症の予防対策ということに関しますと、マスクとか不足してきているところがございますので、そういったところではなかなかそのまま行ってくださいというわけにはいきませんので、ただ事業所の中にはまだ半数程度以上、予防できる物品等を備えているところがございますので、そういったところに、緊急の場合でございますので、振りかえていただいて、そちらのほうを御利用いただくお願いをしているところでございます。
271: ◯村上かずひこ委員 来られる訪問介護事業者を見つけてこいということですか。
272: ◯介護事業支援課長 サービスにつきましては、基本的に契約プランにのっとってやっているものでございまして、皆様方それぞれケアマネジャーの方がついてございますので、ケアマネジャーの方に御相談いただきながらそういったところをお探しいただいて、御対応いただくという形になってございます。
273: ◯村上かずひこ委員 ケアマネジャーに御相談くださいということなんですが、現実的に防護服も何も、マスクもないところまでありますので、そういった場合どういった方向を持つのか、ちゃんとそういう人任せじゃなくて、健康福祉局としてこういった方向性でこうしてくださいというのをちゃんとつくるべきだと思いますが、どうでしょうか。
274: ◯介護事業支援課長 方向性といたしましては、先ほど申し上げたとおりでございまして、当然事業者さんの中にはなかなかそういうところを御理解いただけないところがもしござましたら、周知徹底のほうを図ってまいりたいと考えているところでございます。
275: ◯村上かずひこ委員 事業者は大変迷うわけですよ。働いている方に行けといっても行けないし、実際マスクがないところもある。医療関係もそうですけれども、介護事業所もないというところもお聞きいたします。そこで行ってくれというのもなかなか難しいので、ちゃんとした指針をつくって指導をしていただきたいと思います。局長、どうでしょうかね。
276:
◯健康福祉局長 新型コロナウイルス感染症が疑われるという中で、事業者の皆様にさまざまな懸念が広がるというふうなことは、これはあろうかと思います。基本的には、現在の利用者の方の状態がどうなのかというふうなことにつきまして、これまでも帰国者・接触者相談センターに御相談いただくような、私どものコールセンターに御相談をいただくような事案に当たるのかどうなのかといったところ、つまり37度5分の発熱や呼吸器症状が出ているとか、そういったことにつきまして、いわば保健のラインで保健所と御相談いただきながら、必要であれば医療につないでいくという対応がもちろん必要だろうというふうに思います。
一方で、そういった状態ではないというふうなことになったときに、その利用者の方が介護サービスを必要とされている、その状態はございますので、基本的に私どものほうとしてもケアマネジャーの方とよく相談をしながら、その方に対するサービスをどうしていくのかというふうなことについて考えながら対応していくということになろうと思います。
277: ◯村上かずひこ委員 よくわかりませんでしたけれども、とにかく混乱がないように、多分今大変困っているんだと思います。介護関係者のお話はよくお聞きいたします。熱があった場合どのように対処すればよいか、そういったマスクも余りないという状況ですので、どういった安全な対策で仕事ができるのか、ぜひ考えていっていただきたいと思います。
次に、健康福祉費中、高齢者保健福祉の推進の中に、来年度から第1層生活支援コーディネーターの配置というのがあります。まず、この内容と、第1層ということは第2層があるんでしょうか、その説明をよろしくお願いいたします。
278: ◯高齢企画課長 まず、第1層生活支援コーディネーターの設置でございます。これは地域における高齢者の日常生活上の支援体制の充実や強化、社会参加の推進を一体的に図っていくことを目的に、国が実施しております事業でございます。
こちらは今御質問がございました第1層という名前の意味でございますが、まず生活支援コーディネーターはおおむね区を担当圏域とする第1層と、おおむね中学校区を担当する第2層、こちらが重層的に配置されることが想定されている仕組みでございます。本市におきまして、第1層は既に地域包括支援センターに配置をされております第2層コーディネーターをサポートする役割を担う、このような仕組みでございます。
279: ◯村上かずひこ委員 その話を聞いて申し上げたんですけれども、第1層、第2層生活支援コーディネーター、介護保険内の配置なんですが、これは厚生労働省の配置の基準なんですが、地域ではいろいろな意味で混乱が起きる、その話はいたしました。例えば、何年か前に民生委員とは別に福祉委員を町内会に配置してくれというお願いがあって、各町内会は大変困りました。でも、福祉委員というのを配置したんですけれども、民生委員との仕事の区別がないんですね。同じ仕事で、さまざまな弊害がありまして、けんかとは言いませんけれども、町内会も困りましたし、民生委員、福祉委員と配置についても、配置するのは簡単なんですけれども、結局町内会とかに頼んで、その連携ということをおっしゃるんですが、そのことと同じようなことにはならないのか心配いたしますが、いかがでしょうか。
280: ◯高齢企画課長 第1層生活支援コーディネーターは、まさに令和2年度、来年度から開始する制度でございます。私どももこの制度の円滑な施行に向けまして、地域包括支援センターや社会福祉協議会または町内会などに制度の趣旨をしっかりと御説明申し上げまして、御理解をいただけるように、新年度からしっかりと説明を尽くしてまいりたいと考えております。
281: ◯村上かずひこ委員 ぜひ地域の皆さんが、地域の多分町内会長とか、地域包括支援センターもありますけれども、混乱のないように、必ず区別をつけて御説明、連携をお願いしていただきたいと思います。
次にお伺いするのが、来年度から新規事業として製品プラスチックリサイクル実証事業というのが始まりますけれども、これは約275万円だけなんですけれども、これはどういった事業なんでしょうか。
282: ◯廃棄物企画課長 本リサイクル実証事業につきましては、2,000から3,000世帯程度の実施地域を選定いたしまして、1カ月程度実施することとしております。その事業費につきましては、通常のプラスチック製容器包装の回収量の35%増を見込んでおりまして、その増加分の回収費用と回収された全量の選別、再商品化に要する費用など275万2000円を計上したところでございます。
283: ◯村上かずひこ委員 まず、2,000世帯から3,000世帯の想定とはどのくらいの地域のことを言うんでしょうか。そして、たった1カ月間だけの話なんですか。
284: ◯廃棄物企画課長 2,000世帯から3,000世帯といいますと、大体一つの団地ぐらいの大きさの地域でございます。
それから、実施時期につきましては、1カ月程度ということでございます。
285: ◯村上かずひこ委員 たった1カ月で、要するに1週間に1回プラスチックですから、たった4回だけなんですけれども、それで実証実験は成り立つんでしょうか。
286: ◯廃棄物企画課長 あくまで実証事業ということでございまして、実証の中身におきましては、リサイクルに係る費用や、あるいは技術的な課題などを検証するということでございます。ですので、回収量がどのぐらいあるのかといった点であるとか、あるいは収集や再商品化に係る負担なども勘案いたしまして、1カ月程度の実証ということにしております。
287: ◯村上かずひこ委員 これは検証して、将来は全市に広げるということも視野に入っているんでしょうか。
288: ◯廃棄物企画課長 今回の実証事業により、プラスチックの回収量は増加すると見込んでおりますが、一方で、先ほど申し上げたとおり、容器包装と製品プラスチックを一括で回収した場合のリサイクルに係る費用や技術的な課題等を検証することとしておりますことから、その結果を踏まえまして今後の事業展開を検討してまいりたいと考えております。
289: ◯村上かずひこ委員 だから、場合によっては全市に適用すると考えていいんですか。
290: ◯廃棄物企画課長 実証事業を検証しまして、その後、全市的な展開等も含めて考えてまいりたいというふうに考えております。
291: ◯村上かずひこ委員 これが始まったとき、容器包装リサイクル法とありまして、大変わかりづらい、これは容器包装のプラスチック、これは違いますと。さまざまな形で、全ての町内会とか、当時の環境局の課長たちが説明しに行って、なかなか理解できなかった。容器包装から税金をもらっているのでこうなんだと、初めからそうであれば一番わかりやすかったんですが、今後ぜひ私は全市でそういった取り組みを前向きに考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
292: ◯環境局長 今回の実証事業につきましては、1カ月間ということでやる予定でございますけれども、事業開始に当たりましては、地元の方々に説明会等、十分な周知を踏まえまして、適切な事業展開が始まるように、私ども努めてまいりたいと思います。
また、なぜ今かということでございますけれども、皆様御承知のとおり、地球温暖化やプラスチックごみ問題への対応が喫緊の課題であるという中、国におきましては昨年5月にプラスチック資源循環戦略を策定し、プラスチックの3Rや再生可能資源への転換を強力に推し進める方針を打ち出しており、社会全体でこの取り組みが求められているものと認識しております。
委員御指摘のように、容器包装リサイクル法は、容器包装に限って製造事業者等が負担する制度となっていますけれども、現在はそういうふうな仕組みにはできておりません。そういった中で、本市といたしましても、プラスチック資源循環を推進すべく、新年度にさまざまな施策を実施することとしており、製品プラスチックリサイクルの実証事業も主要な取り組みの一つであると認識しております。この実証事業を通して、効果やコスト面の課題を検証するとともに、国に対し製品プラスチックのリサイクルの仕組みづくりを働きかけるなど、プラスチックの資源循環がより進むよう取り組んでまいりたいと考えております。
293: ◯村上かずひこ委員 ぜひプラスチックは一回で集めていただきたいと思っています。ですが、さまざまな問題があります。現在もプラスチックのハンガーが入っているだけで置いていくんですよ、置き場に。それで町内会長の私に電話がかかってきます。置いていかれたと。そういうことばっかりなんですが、もしこれが実現すれば、少なくともそういうことはなくなるわけですよね。
ぜひお願いしたいですが、弊害があるんですが、お聞きしたのは、燃やして売電しています。そのときお話を聞いたんですが、普通ごみに少しプラスチックが入っていないと燃えないんだそうです。売電もできない。だから今、多分重油か何かかけたりなんかしているかと思うんですが、これはさまざまなシミュレーションを組んでいかなければいけないと思いますが、そういう売電とか。それと、今やっている分別は引き続き続けられるんですか。
294: ◯環境局施設課長 清掃工場では、燃料を主に焼却炉の立ち上げなどに使用してございまして、昨年度の3工場での重油などの燃料費は約2400万円となっております。
また、売電額につきましては、昨年度3工場で約9億円となってございます。
仮に、本実証事業を全市的に展開したとした場合、プラスチックごみが減少することにより、ごみの発熱量は若干低下すると想定されますが、このことによる燃料の使用量や売電額への大きな影響はないものと考えてございます。
295: ◯村上かずひこ委員 このプラスチックごみについてはぜひ前向きに、プラスチックはプラスチックで集めてリサイクルをしていく方向にしていただきたいと思っております。
まだ3分あるんですけれども、やはり一番前に戻りますけれども、コロナ問題で学校の子供たち、本当に今いろんな意見がございます。賛成もありますし、親たちにも多分ストレスがたまっていくんだと思います。
9年前の3月11日にそういうことがありまして、勉強がおくれた分があったんですが、あのときは社会がみんなで一緒に力を合わせて頑張ろうという空気がありました。でも今は、それはないです。ですから、あのときの9年前とは違う雰囲気がございますので、ぜひ子供たちに勉強のおくれが取り戻せるように、学校のほうで本当に子供たちの精神面、親たちのことも含まれてしまいますけれども、ケアをお願いしまして、私からの質問は終わります。
296: ◯委員長 お諮りいたします。本日の審査はこの程度にとどめ、総括質疑の残余及び決定の審査は予備日としておりましたあす行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
297: ◯委員長 御異議なしと認めます。
なお、あすは午後1時より開会いたします。
本日は、これをもって散会いたします。...